普通なら男主人公に可愛いヒロインがいて、その二人の間で物語が生まれる。
けど、この物語は女主人公に可愛いヒロインがいて、そこに葛藤と友情とも愛情とも取れるような想いのすれ違いとぶつかり合いが生じます。
異世界で勇者と魔王という題材を用いながら、これはただの舞台装置に過ぎず、ドラマを描いております。
主人公は才能を持ってはおりますが、チートのような才覚には恵まれておらず、現実という壁にぶつかりながら、それを乗り越えるためにもがき苦しむ様が描かれております。
それが時として苦しく、あるいは悲しく映ることもありながら、目尻を下げてしまう最後に私は感動しました。
間違いなくお勧めできる作品です。