パイは1+2.14

I「

 もしもし、わたし。

 あめはしつつじ。実数担当

 わたし、こと、Iです

                   」

i^4「

 みぃんなー、こんにちはー、

 歩く姿は百合の花。

 あめはしつつじ、虚数担当、

 こくひょうさゆりです。

 いつもはiとして活動してるんですけどー、

 今日は事情が事情なのでー、

 実数軸上に出てきましたー。

 本当はjとkも四乗して、

 IIII、クォータニオンのみんなでー、

 あっ、IIIIって皿みたい。

 おしゃべりしたかったんだけどー、

 原稿用紙は二次元平面だから、

 二人は来れないみたい、ざんねーん。

 でも、こうして、Iと同じ、

 1に入れるなんて嬉しい。

 やっと、やっと、

 殺せるんだもの。

 面白くないし、分かりにくいし、

 そんな小説を書いてるからだよ。

 何?

 パイをサインで包むって?

 理解される気があるの?

 タンジェントニブンノパイ。

 その極限の、右か、左か。

 が、+∞と-∞ジュールでなんて、

 分かるわけないじゃん、

 通じないじゃん。

 ペンは剣よりも強いけれど、

 それは諸刃の剣なんだよ。

 今、Iは、わたしが書いてるって、

 思ってる?

 違うよ。

 私たちは同じ1なんだから。

 ねえ、1かける1は、

 1だけど、その1は、

 どっちの1なんだろうね?

                   」




1「

 もしもし、わたし。

 あめはしつつじ。

                   」

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

パイは丸いから0キロカロリー あめはしつつじ @amehashi_224

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ