マッサージ店

 同僚どうりょうはある日マッサージ店へ来ていた。


 その時は外国の方が接客せっきゃくしてくれたそうなのだが、全然、ちからが入っていなかった。


「もう少しちからを入れてんで下さい」同僚はそう言った。


 すると「ワタシ、日本にほん二来すこシ、勉強中べんきょうちゅうダカラ、アナタノ言葉ことば、ワカラナイ」と返ってくる。

  

 外国の方だから仕方ないと思い、そのまま続けてもらう事した。

  

「もうすぐ昼だけど、弁当注文する人ー?」


 接客中にも関わらず、店の従業員じゅうぎょういんさんが声をはっする。


 食欲しょくよくは何よりも優先ゆうせんしないといけない事なのだ。

  

「弁当注文シマス! オねがイシマス!!」


 先程、日本語勉強中だと言っていた外国の方もお弁当を注文した。

  

 日本に来て少しなのに、他国での上手じょうずな生き方をまなんでいるこの外国の方に、同僚は感心かんしんしたと話していた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る