第10話 セリーナの秘密

エリナとリリアがダリオとの対話から逃れるために遺跡の中を急いで進む中、彼女たちの目の前に美しい金髪の女性が現れた。


彼女はセリーナ、遺跡の守護者と名乗った。


セリーナの瞳は深い青で、彼女の周りには柔らかな光が漂っていた。


彼女はエリナとリリアを見つめ、「あなたたちは、この遺跡に何を求めてきたの?」と尋ねた。


リリアは警戒心を持ちながらも、ダリオとの出会いを語り、彼の真の目的を知りたいと願った。


セリーナはしばらくの沈黙の後、深くため息をつきながら答えた。


「ダリオと私は、昔からの知り合いだ。彼の目的は、ドラゴンの遺産を手に入れること。しかし、彼が真に欲しているのはその力ではない。」


エリナは驚きの表情を浮かべた。


「それなら、彼が私たちを追っている理由は?」


セリーナは悲しそうな表情で答えた。


「彼は、失った愛を取り戻すために、どんな手段を使っても遺産の力を手に入れようとしている。私は、彼の愛を失った原因の一部でもある。」


リリアとエリナはセリーナの過去とダリオとの関係を知り、彼女に同情の眼差しを向けた。


セリーナは二人に、ダリオの真の目的を止めるための手助けを約束すると、遺跡の奥へと消えていった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る