第2話 ヒロイン登場そうそうでバトルなんて聞いてない☆

スミス・グラントの学園順位10位以内をかけた試合から、数日が経ちたった今でもメディアでは、スミスの勝利の話題で持ちきりである。


「俺もついに有名人だな〜。この学園に来てから俺の知名度も上がったし、これでサインくださいなんて言われたら、俺困っちゃうかも☆やっぱ、俺の、」


「ちょっと、しっかり、前向いて歩いてもらわないと私がイタズラしちゃうぞ!」


スミスが、独り言で歩いている時にふと彼の目の前に現れた少女がいた。


ニヤニヤと小悪魔のような笑いをしている少女は、銀髪のショートヘアーで顔立ちは少し幼くも、スタイルは大人の女性に引けを取らないぐらいいいスタイルである。瞳はルビーの宝石が埋め込まれたような赤い瞳をしている。


一言で彼女を表すなら天使と言うのが一番、彼女を表しているだろう。だから、これらのことを踏まえてもう一度彼女の登場する説明をするならば、黒色の翼が似合う天使が彼の前に舞い降りたと言うのが一番適切な表現であるのだろう。


「おい、ルイネ。急に前に出てくるなよ。少しびっくりしたじゃねぇか。」


「ごめんて〜、スミスを見るとついイタズラをしたくなっちゃうから許してくない?」


この天使の名前は、ルイネ・ミナヤナ。スミスの幼馴染でもあり、スミスにとっての唯一の友達とも言える。


「ねぇねぇ、スミスくんや〜。さっき独り言で何言ってたの〜?。ルイネすっごく気になるんだけど教えてくれない?」


ルイネがニヤニヤとイタズラぽっく手を口に近づけて笑った。


「お前に言う必要はない。だからさっさと教室に戻れ。そうしないと授業に遅れるぞ?」 


「はいはい〜、ルイナは教室に戻ってま〜す。」


ルイナは少し残念そうな顔して自分の教室に帰って行った。


ーこの学園、スリナイズ学園は、世界各国の魔術師が集まる学園である。


この学園に入学できたものは将来は安泰と言われるぐらい名門であり、入試の倍率、試験の難易度は他の学園の比にならないと言われている。


スリナイズ学園の特徴は、自分の学習したい授業だけ受けることができる点と、年に数回、学園試験というものがある。


別名、地獄の学園試合。学園の生徒同士で魔法を使ったバトルをするものであるが、学園最下位になってしまうと、退学にさせられるという都市伝説的なもの存在するほど、入学したとしても努力しないといけないのが大変なところである。


まぁ、俺は首席だから少し優遇されてるところがあるけどそれもこのアトラントのスキルがあるからで、もしなかったら、、、と思うと今はきっと地獄の体育の授業が入ってるだろう。考えただけでも恐ろしい、、、。


この学園で、首席だけが優遇される。その主な理由としては、自分の時間を作ることである。首席の人は週に2回、普通の生徒より授業が少ない。


それによって彼ら首席の人は、自分で魔法の研究や、スキルを増やすために修行する人もいる。


ー俺はどうしよっかなぁ〜。スキル作るにしてもペナルティがどんなものになるかわからないから、その研究をするのもありなのかなぁ。


ペナルティの法則さえつかめればなんとかなるかもしれないから。どんどんスキルを作るのもいいのかもしれない。よし!そうとなれば早速作ってみよう!!


「スキル発動 スキル生成」


ーうーんどうしようなんか面白そうなスキルとか、役に立ちそうなスキルとかないのか?あっ!おもいついたぞ!


「スキルの名の下にスキルを生成する。

               スキル 強制終了」


言葉が放たれた時にスミスの目の前に新しく生成されたスキルの名前と詳細が出てきた。


【生成されたスキルを報告します】

(生成されたスキル)

強制終了

(スキル内容)

自分が指定した魔法を強化的に無効化します。このスキルを使用することにより、自分の魔法も無効化することが可能です。       



    、、、使用後1分間自分は動けなくなります。



ーお〜!、、、、、、うん?今回は1分間動けない?あれ、今まではショタになるだの、くしゃみが止まらないだの、笑いがとまらないだの、色々と、第三者に見られたら、少し心配される(いろんな意味で心配される)


ペナルティなのに今回は意外といいのかもしれないぞ?やっぱり、何かの規則があるかもしれない。やったーこれを研究すればペナルティをなんとかすることができるかもしれない!


スミスが喜んでいると、スミスの後らから、突然声がした。


「スミスそんなに喜んでどうしたの?ルイナに教えてくれない〜?」


ルイナが突然現れた。スミスは驚いたが、特に飛び上がったり、声をだすほどでもなくそのままルイナに、先ほどのことを話した。一部のことを除いて。


「さっき、スキルを生成したんだけど思ったらより、いい具合にできて、少し嬉しくなったんだよ。」


「へぇ〜、スキル生成っていい具合にできたらできなかったりするの〜?」


ルイナは少しニヤニヤしながらも、スミスにとって返事が困るようなことを言った。


もちろんスミスはルイナに自分のスキルのペナルティを話していないから、ルイナはスミスの秘密を知らないことになる。だからスミスは少し焦って返答をした。


「いっ、いや〜。スキルを生成する時だって集中力が必要だから集中しないと、うまくできない時があるんだよ。」


「へぇ〜、そうなんだ〜。私てっきり、もっと別の何か、私にスキルのことで隠してるのかなぁ〜って思ってたけど違うんだね!でも、私にスキルのことで嘘をつくのは良くないよ?だって、私ってほら、スキルが相手を見ただけで、スキルがどんなものかわかっちゃうんだよ〜?」


スミスはもちろんこのことを知っているが、ルイナのスキルに欠点があるのを知っているのもある。だからスミスはペナルティの方について言っていない。


「でもお前のスキルは、自分のスキルランク以下の人のスキルは全てわかるけど俺みたいな、アトラントの人だと、一部しか見えないのだろう?」


スミスがあった後にルイナは、ニヤニヤしていた顔が変わった。それはスミスが自分のスキルのことを全て言っているからの怒りか、悔しさなのかはわからないが、少し怒ったのかのように、頬を膨らませた。


「ん〜〜、スミスのバカ。もう、知らない!べ〜っだ!」


ルイナが舌を出して、怒った。スミスはいつもいじってくるルイナに少しギャフンと言わせるためにしたのに予想外の反応に少し、面白かった。


「ごめんて〜。許してくれよ〜。」


「嫌だね〜。スミスの」


ルイナが次の言葉を言おうとした時、二人の目の前に次の学園試合の報告が出てきた。


【次の学園試合について】

スミス・グラント 学園順位10

ルイナミナヤナ 学園順位52

の上記二人による試合です。


試合ルール

相手を場外に追い出す、降参させる、戦闘不能にさせること。

追加ルール

なし



「まじかよ。俺ルイナと戦うのかよ。でも、では抜かないぜ!全力でお前に勝つ!!」


「私のセリフだよ!!さっきのお礼に私がボコボコにしてやるよ!!」




ーーこの試合が今後スミス・グラントの魔王になる道への第一歩になるなど誰も知らないーー













  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る