最強スキルのはずなのに、最後の一文にいらない文が入ってしまう、クソスキルだったので魔王になって世界を壊します☆

あかごはん

第1話 やっぱりこのスキルはクソすぎる☆

「勝者、スミス・グラント!!!!」


審判がそに勝敗をジャッチする声を出した。そのあとには、スミス・グラントを祝福する鐘の音、空から色とりどりの紙飛沫が落ちてきて、観衆は歓声を上げた。だが、彼は無表情のままだった。人から見れば、いかにも、勝利を喜んでおらず、涼しげな表情で去ってしまった。


彼は自分の試合待機室に走って向かった。廊下には勝利を祝福する人もいたが、それを気にもとめず、彼は走り続けた。


自分の試合待機室について、ほっと息をつこうとする暇を与えないかのように、彼は年齢が4歳ぐらいの幼い子供の姿に変わってしまったのだ。さっきまでは青年の姿をしていたのに今では、可愛いショタの姿になってしまった。


ーよかった〜、人に見られなくて、あのままずっとバトル会場に居続けてたら、自分のこんな姿が、学園全体に広まるなんて…。考えただけで鳥肌がたつわ!精神までも、幼くなってなくて良かった。でも、体はまだ、小さいから移動の時とかは大変だよな。


と、スミスが心の中で思っている時に彼の目の前に画面が現れた。画面に書かれていたのは、


[スキルの使用により、10分間ショタになります]


ー今回の試合に勝つためには、強力な魔法を撃つしかないからあのスキルを使わないといけないのが、難点だったな〜。でも、勝ったからいいよな。でも、もっといいスキルを作った方がいいのかな?うーん、でも難しいよな、、、。


まぁ、そろそろ試合結果で学園順位が変更した結果が見れる頃だし自分のステータスや学園順位を見るとするか。


【生徒カード】

スミス・グラント  一年生

学園順位 10位

[固有スキル/スキルランク]

スキル生成/アトラント

[魔力]

126

[使用魔属]

全て


ーこの世界では魔法とスキルの二つのものが存在する。魔法は世界の全ての人が使えるものであり、魔力の平均値は50である。


今はスキルを使ったことによって、ものすごく高いが、いつもは75ぐらいだ。平均よりも高いのは嬉しいが、魔力は生まれつき決まってはおらず、成長すると魔力が上がる人もいるし、魔法を使っていると、増える人だっている。


そして、スキルとは生まれながら一人一つ授かるものである。


スキルにはランクがあり、下からノールン、マージェ、イアロブそして、アトラントの4つが存在する生まれた時は、マージェ以上のスキルを授かる。俺は運良くアトラントで嬉しかった。


でも!まさか、こんなにもいらないものがあったなんて知らなかった。それは、自分の固有スキルで様々なスキルをたくさん作れたとしても、それを使用する時には、スキルの最後に絶対いらない文が付け足されてるという。


しかも、その文は何かしらの形で自分にかかるから、なんとかしないといけない。簡単に言ってしまえば今の状況である。


これからはもっと使いやすそ〜なスキルを作るしかないけど、でも、最後に付け足される文が全てランダムで出てくるから何が出るかわからないと言うのが怖い。これを俺はペナルティと言っているけど、まず俺がしないといけないのは、この一部がいらなすぎるスキルをなんとかしないといけないんだよーー!!


スミスがそんなことを心の中でぶつぶつと思っている時にドアが叩かれた音がした。

「スミス・グラントはいらっしゃいますか?バトル後の感想を聞きたいのですが、もしいるなら返事をしてください」


ーやばい!!どうしたら、この状況を切り抜けられる。無視するのが一番いいのかもしれないがもし、仮にこの部屋に入られたら絶対にまずいし、変に、外に出てなんとかするなんてのはもってのほかだ。


「スミス・グラント!いらっしゃるのなら返事をしてください。報道記者からたくさん集まっています。是非とも感想を伺いたいのです。」


「スミス・グラント!なぜ前に出てこないのですか?このぐらいでは喜びすら感じないのですか?」


試合待機室の前にはカメラを構える人、メモを取る人など報道関係者がたくさん集まっていた。その彼らがここまでも必死にスミス・グラントの話を聞きたいのか、なぜこんなにも報道関係者が集まっているのか。その理由は簡単なものである。


この試合がスミスにとって、学園順位が10位以内に入る試合だからだ。スミス・グラントはこの学園の一年生であり、首席合格者である。


その彼の試合というだけでも、人々は期待しているのに今回の試合は彼が学園順位が10位以内に入るか入らないかの試合となれば、注目しないはずがない。


ーどうしよう、、、どんどん報道関係者が来てるよ、、、。このままじゃあ、逃げ道がないじゃないか。スキルを使う手あるがそれわ使ったらまた、俺は何かしらのペナルティを受ける。でも、他に抜け出す道もないなら、しょうがない。今使えるスキルを探し出す。


「スキル発動 スキル一覧」


その言葉が放たれた瞬間スミスの前にモニターが出てきた。このモニターはスミスの作り出したスキルを全て見ることのできるスキルである。


ーどのスキルを使ったらいいのかが、わからない、、、。どうすればいいのか。


スミスが考えている時、ふと彼の目に入ってきた一つのスキルがあった。それが


ー一時的に大人になる、スキル。うぁー、このスキルの存在すっかり忘れてた。今まで使ってきたスキルが多すぎて、何が何だかわからないし、命名する時もかっこいいのよりは、わかりやすさを重視してるしなぁ〜。よっし!これを使かおう!


「スキル発動 一時大人になる」


するとスミスの体は4歳児からみるみる、高校生の姿に戻ってきてそして、20代の青年になった。


ー確かに大人にはなったけど!今までは違ったやん!!!昔は高校生だった俺が!大人になれたから、4歳児なら、高校生の元の俺に戻るだろ?普通はな?スキルの説明にだって、少し大人になりますって書いてあるし、俺が作ったんだから、俺の思い描いたはずのスキルなのになんか違うなんで、、、。


嘘だろ〜!このスキルたしか15分しか大人になれないから早くなんとかしないだな。


そんな、不満を思いながらも、時間は待ってくれないから、スミスは仕方なくドアを開けて、報道関係者の前に出た。


すると、報道関係者はそれを待っていたかのように、彼が少し大人になった様子も気にすることなく、次々と質問をし始めた。スミスは、思ったより質問が多くて、困惑しながらも全て答えた。


「今回の試合はどうだったのですか?」


「試合前からどのぐらいのスキルを使うか想定はしていましたが、実際に試合をすると想定以上に使ったのでびっくりました。」


「スミス・グラントはアトラントのスキルをお持ちと聞いていましたが本当ですか?」


「はい、まさか自分がこんなにも希少なスキルを授けることができたのですごく嬉しいですね。」


などのインタビューを終え、自分の試合待機室に戻った。



ー報道関係者は全然きずかなくて、よかった〜。もし、何か勘付かれていたら俺は多分に終わるからな。

まぁ、今回はひとまず一件落着かな〜。


スミスは一息ついて試合待機室で、少し休んだ。



ーーだが、この先スミス・グラントが魔王になるなど誰も予想がつかなかったーー






  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る