第40話免許の概念...

「うっわぁ。頭いてぇ」

「そりゃぁあんだけ飲んだんだもの。二日酔いでもおかしくないわ」

「いやぁ体感的に1ヶ月ぶりみたいに感じたから飲みすぎちまった」


「おはようございま~す」

「おはよう」「おはよ」

「今日はどうするの?」

「そうね。今日は...完全に探索の日にしようかしら」

「島探しってことか?」

「そうなるわね」

「漂流~~」

「一応航海よ?」


いかだだけどね。ほとんど船って言われてもいい感じだけどいかだだからね。ホントだよ?


「まだ少し眠い」

「寝てたら?」

「そうね。ルナちゃん運転お願い」

「俺じゃなくて!?」

「うん」

「wwww」「何が故!?」


私は何か含みがあるような顔をした。そして歩き始め私の部屋の前に立つ。そして...そのまま無言で部屋に戻る。


「何も言わんのかい!」

「wwwwww」

「何かあるような顔で何も言わずに部屋に戻るはコントのそれだよ!」

「ホントの事を言うとね、離兎は今日、二日酔いだから」

「...それだけ!?」

「ふふふ」


私はベッドにもぐる。そして笑顔で睡眠をとる。


「おやしゅみぃ」


私は枕に抱き着いて眠りに入る。お願いだから神様たちとの会話はやめてくれと願いながら。


(なんでぇ)

『すまんな。手短にするから。ホオリ、来たよ』

『あら、ごめんなさいね。話があるのは私なの』

(早めにね)

『分かっているわ。じゃあ聞くわよ。あなたは一体何者?』

(何者って言うのは?)

『いえ、確かにこの世界にあなたを呼んだのは私たち。でもさすがの神とは言え他人の性別を変えることはできないわ』

『いやぁ最初の方はなんか誰かがやったのかなぁっておもってたけどホオリに指摘されて気づいたんだよねぇ』

(ええ。いやそう言われても私は私でそんなこと言われてもわからないんですけど)

『そう。まあこれでわかるなんて考えてないわ。ありがとう』


私の意識が消える。そしてちょっと浅めの眠りにつく。ノンレム睡眠状態ってやつ。でもなんだか少し意識があるのか外から離兎たちの声が聞こえなくもない。


~~~~~~

「なあ、咲はなぜ俺に運転を任せずにお前に運転を任せたんだ?」

「知らないよ。でもぉ運転させてあげよう! みたいな感じ?」

「ありそぉぉぉ」

「...これの操作方法解説してくれない? 僕なんなら船の運転免許持ってないよ?」

「あいつ曰く「これはいかだだから船じゃないから」と言っていた。そんで操縦法?ええと、これがエンジンの―――」


一通り説明した。


「なるほど。じゃあぁこのレバーをこうしてこう!」

「それ逆ぅ! 後ろに進んでる!」

「あれ? じゃあこうか」

「そうそう」

「すまない。もう少し安全な運転はできないかい?」

「ハーム、すまん」


今の運転で謎の本の解読に励んでいたハームの集中が切れてしまったのか部屋から出てきた。因みに今ハームは離兎の部屋で離兎のベットを奪っているよ。つまるところ離兎は床で寝ている。雑魚寝ってやつ?


「ふむ、てっきり咲くんが運転をしているものだと思ったが」

「いやあいつは眠いらしくて二度寝中」

「二度寝するようなタイプには見えないのだけどね」

「だよね! 僕もそう思う!」

「まあ多分ここからは安全な運転できるから。部屋戻って解読を続けたら?」

「そうさせてもらうよ」


ハームが部屋に戻る。後で咲にハームの部屋作ってもらえないか聞こう。なんだか俺の部屋が一階(機関室)にできそうで怖いけど。あいつ謎のサイコパスを俺に対してだけ不定期で急に発動するからな。


「よし、ルナが運転できるようになったし俺は謎の本を増やしてハームにさらなる疲労をさせるために釣りでもしようかな」

「完全に僕に任せるの?」

「そうそう。完全委任。そして何かあった時の責任転嫁用」

「よく最低とか言われない?」

「無情とは言われる」

「それは極悪非道で最低の上だね」

「草ww」

「まあ監督義務違反で離兎さんのせいになるからいいや」

「マジでふざけんな。俺はお前の上の立場になった覚えはない」

「じゃあ教唆?」

「そそのかしてねぇよ」


というわけで不本意ながらこのままここにいることに。

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