第36話てんさいハーム君と幼稚な喧嘩組

その後結局出すことにした。まあちょっと途中でルナちゃんのほうから「チョロ」とか言う声が聞こえた気がしたからちょっとだけ延長したけどね。出した時ルナちゃんは正座して反省してた。


「なあ。そこのガキは誰だ?」

「む、僕はガキじゃないぞ。立派な成人男性だ!」

「その言い方がさらに子供っぽく感じるね」

「ぼくは32歳だぞ!」

「合法ショタってやつ?」

「よくわからんがなんかその言葉侮辱っぽいな」

「いえ貶し言葉じゃないし誉め言葉でもないわ」


そういえば離兎はずっと部屋に閉じ込められてたからハームのこと知らないのね。それにしてもルナちゃんはどうしてハームを部屋に拉致したんだろう。


ーーーーーー

ルナさんはハームというのを初見で成人男性だと見抜いてそれで昨日の服装を見ていてどうだったかを聞いていたようですよ。

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ナビゲーターさん!? 昨日のあの服装見てたの!? というかルナちゃんもルナちゃんで初見でハームさんを大人って見抜けたの!?


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鑑定系スキルでも持ってるのでは? それとあの服を着たのは服の中だったので全然見てました。なんなら神獣の近くにいても会話ができないだけで見ることはできるのでずっと見ていました。

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急にナビゲーターさんが長文を喋り始めた!? え、私のあの時の服装見てて何を考えてたの?


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ニアウナァッテオモイマシタ。

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心籠ってない気がするんだけど?


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そんなことは無いです!

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「なあ咲、このルナとか言うのとハームというやつを一発すつ殴る許可をくれないか?」

「いやいやダメだよ!?」


いつの間にか話がよくない方向に進んでいたようだ。やはり一対一の会話って話の展開が速い時があるよね。


「落ち着いて落ち着いて。殴るとかよくないから!」

「そうだよ離兎さん。咲さんがこういってるんだし落ち着きなよ」

「元凶が喚いてるなぁ。煩わしい害虫を駆除しなきゃ」

「虫呼ばわりだと!? 女の子にそんなことを言ってひどいと思わないのか!」

「俺からすれば人間の分類法は性格だと思ってるから。性別じゃないから」


私は傍観することしかできず最終的に軽い殴り合いになってそれを見て私が二人を透明な檻に閉じ込めて反省するまで部屋に閉じ込めといた。喧嘩両成敗。


「それにしてもハームさんはなんであんな地下でコールドスリープをしていたの?」


私は二人を部屋に閉じ込めている間ハームに聞きたいことを聞いていた。


「それはぁ。地下の方がコールドスリープの機械の燃費がいいからかな」

「熱くなったら冷やすためとかか?」

「燃費関係ないけどそれも兼ねiてる。定期的にあれは熱くなってしまうからね」

「定期的って。そんな調節可能なの?」

「もちろん! この天才の僕の手にかかればね」

「そんな技術があれば神獣たちと戦うこともできたんじゃないの?」

「いやぁ僕は兵器製造は出来ないんだよねぇ」

「平和主義なの?」

「う~んというより僕の場合は身近に兵器の事でもっとすごい奴がいたからその道をあきらめたってとこかな。中途半端に免許を取るだけ取ったみたいなところをあいつに見られたらすっごい絞められそうww」

「そんな笑って言う事なのね」

「今じゃ多分もう死んでるからね。昔話だよ」


昔深くかかわりがあった人が気づいたら死んでしまっている。それなのに笑えるのはなんでなの?


「ねえなん「僕は生にしがみついた。あいつは戦うことを心に決めた。僕は弱いよ。昔「お前より強い」なんて言ってたのが恥ずかしく感じる」

「...」


私は沈黙するしかなかった。そして心の中で後悔するしかできなかった。私は今目の前のこの人がさっきの話をしてどう考えているのかを考えなかった。私は愚かだ。この人のこの目は今もなお後悔している人の目をしている。


「そんな顔をしないでくれ。逃げたのは俺だ確かに公開してるのは事実だがあの時逃げたからこそ今君たちに会えている」

「そういってくれるとありがたい? のかしら」


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