第30話説明はよく聞いてください

私が自室に戻って羞恥心と格闘すること5分。再度謎の青年? がまた話しかけてきた。


『なんでそんなに悩んでるの?』

(恥ずかしいからに決まってるじゃない!)

『羞恥心なんて捨ててしまえ!』

(それあなたが私のメイド服姿を見たいだけでは?)

『そうだ。そのメイド服よりも性能いい服あったよ』

(本当っ?! じゃあそれをかしてくれない?)

『分かった。借りたからにはちゃんと着てね』


その瞬間私の服が一刹那もないような時間消滅し別の服に代わる。収納の中にあったメイド服もなくなったようだ。


「ん!?//」


『どうしたの?w さっきのメイド服より性能がいい服だけど』

(なんでこんなに薄着なの?!)

『いやぁ服って言うのはね、布の面積が少ない方がその分力が籠めれていい能力がつけれるんだ』

(なんで先に言ってくれないのよ?!)

『君が僕が言うより先にそれがいいって言ったんだろ』


言った。確かに彼? が説明するよりも先に私がこの服に変えてといった。だからと言ってもこんな、こんなさっきのメイド服よりも露出のすごい服じゃなくてもいいじゃない!


「咲ぃなんかあったか? なんか地響きしたんだ...け......ど」


.........


「ご、ごめん!」

「え、あ、ちょ!」


離兎は勢いよく扉を飛びて走って行ってしまった。


『www』

(あなたのせいでしょ!)

『いやもとはと言えば説明をよく聞かなかった君が悪い』


私は黙ってしまう。事実だから。でもそれを認めたくもない自分もまたいる。というかなぜ。


(なんで元の服消えたの?)

『僕が回収した』

(変態にも限度があるでしょ)

『それは君が勝手に決めた限度だ。他の人から見たらそれでもまだまだだと思うかもよ?』

(せめて服返して!)

『地下深くまで行って例のコールドスリープ君を起こしたうえいかだに戻ってきたら返してあげる』

(悪趣味にもほどがあるでしょ)

『僕は自由だからね』


私は誰も部屋に入れないように扉の前に柱を置いておく。こういう時押戸でよかったと思う。


「咲さ~ん、さっき咲さんの部屋に入ろうとした離兎さんがなんか走って海に飛び込んでったけど何かあったの?」

「いや、なんでもにゃいよ!」


あまりの恥ずかしさに噛んでしまった。


「どうしたの? 入るよ。あれ? 扉開かない。咲さんそっちで何かしてるの?」

「ああちょっと色々してるから散らかっちゃってるの」

「収納すれば? それと手伝うよ」

「いやいいの。だから入ってこなくて大丈夫!」

「ええ。というよりさっきからなんか声がうわずんでない?」

「そ、そう?」


あまりの緊張でか知らないが今の私の声はうわずんでしまっているそうだ。緊張というよりも恥ずかし過ぎる気持ちだろうけど。心臓の激しい動きが胸に手を当てなくてもわかる。


「まあ大丈夫ならいっか」

「そうだ、後で私もう一回あの島行くからしばらくいないと思っといてね」

「分かった。離兎さんにも伝えた方がいい?」

「う、うんそうしといて」


ふう。何とかルナちゃんにこの羞恥的姿を見られなくて済んだ。でもどちらかというとルナちゃんよりも見られたくなかった離兎に見られた。


「もう恥ずかしくてお嫁にいけない」


ん? なんで私は「お嫁にいけない」なんて言葉を使った? これでも一応男としての心はまだ残っているはずだ。本格的に精神汚染されてない限り。そしてこれは今思いついた今更だが私って何歳だ?


『肉体は19歳だよ』

(何で知ってるの?)

『今視た』

(みるって何を?!)

『色々』

(もう怖い)

『wwwそれより探索行かなくていいの?』

(そうだけど。この服装で外を歩くってかなりの露出狂じゃないとしないよ?)

『どうせ誰もいないだろ』

(私忘れてないわよ。服が帰ってくるのはそのコールドスリープ状態の人を起こしていかだに戻った後だって)

『さあ? そんなこと言ったかな? 最近物覚えが悪くてね』

(おじいちゃん?)

『そんなことより速く行きたまえ! GO! GO!』


青年? にせかされ私は小窓から体を乗り出して空を飛び再度島の探索へと向かう。


◇■◇

この時の露出が高いメイド服を着た咲さんをAIが作ってくれた


https://kakuyomu.jp/users/taigahakaziki/news/16818023212739882386

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