第26話瞬間移動系スキル?

結果、読み終わるまでに体感5時間、ナビゲーターさんに聞いたら3時間だそうで今は11時あたりだそう。


「まだまだ時間はあるね」

「けども探索できる場所もまだまだあるな」

「四方向道みたいなのあるけどどこからいくの?」

「どれも同じだと思うわ」


このタワーは一本の筒のようになっているためこの先が四次元もしくは別の場所でない限りは四方向に行く道はすべて同じ上の階に続くはずだ。


「でもね、スキルがある世界だもんね」

「そうなんだよなぁ。質量保存の法則とか無視できるし重力も無視できる世界だもんなぁ気づいたら別の場所にいたりとかが普通にありそうで怖い」

「やってみればわかる!」

「とりあえず、、、どこから行く?」

「じゃああっちは?」

「もうそれでいいんじゃない」


私達は奥の方がほのかに赤く光っているように見える道を進む。曲がり角を曲がった時だった。急な浮遊感に襲われた。そんなことに驚いたのもつかの間、その感覚は1秒も立たずに消え失せ先ほどと変わらない風景が周りには存在した。


「今のは?」

「みんなも?」

「みんな感じたってことは、、、なんらかの技術によるもの?」

「スキルって線の方が濃厚説」

「それより進もうよ!」

「通路が続いてる時点で絶対おかしい。つまりここはさっきと別の場所確定だね」


後ろを振り返ると先ほどまでいた通路がある。見えてはいるけど実際にはないのかな? それともさっきまでのところが映し出されてる?


「先進むのなんか躊躇っちゃうね」

「そりゃぁ曲がった先が何も分かんないんだもん。そりゃ躊躇うよ」

「でも座標装置を動かすためのバッテリーを用意するのに行かないといけない」

「まじで行きたくないよね」


私達は先ほどよりも慎重に歩き始める。先ほどよりもゆっくりのため、ただの通路なのにとても長く感じる。


「......ああ! もう! ちんたらしてんのは面白くない! GO! GO! GO!」

「「!?」」


急に離兎が走って通路をかけだし始めた。ゆっくり行くのに飽きたんだね。分からなくもないよその気持ち。私もそろそろ限界だったから逆にありがと。


「そうだね! GO!だよルナちゃん!」

「え? 咲さんも!?」


私はルナちゃんの手を引っ張って走り始める。その時私は笑っていた。何か変だったのだろうか? いや違う。この空気が面白かったからだ。こんな普通緊張感がひしひしと伝わってつらくなるようなところでこんなに馬鹿みたいに走ってるのがおもしろかったからだ。見てみるとルナちゃんの顔にも笑顔があった。


部屋があったのは曲がり角を曲がってすぐだった。先ほどとうって変わって荷物は散らばっておらず、奥の方にいくつかのダンボールっぽいのが山になっていた。


「この中に一つくらいはバッテリーか充電装置あるよね?」

「全部収納してなんのアイテムか確認すればいいだろ」

「いやこの中にないならどこにあるのって話よ」

「やればわかるよ!」

「ポジティブぅ」


でも、、、そんなマイナスな事ばっか考えてても面白くないよね。ポジティブシンキングだよ! ポジティブシンキング!


「あ、これバッテリーだ」

「え?」

「いやこれ3つくらいとってみたんだけど全部バッテリー」

「つまり?」

「このダンボールの山全部がバッテリーの可能性あり」


、、、私たち(私のみ)が心配した意味何⁉

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