第21話姿ナキもそこにアリしもの
部屋を出るとそこにはジラクが正面に座っていた。
「離兎起きたの?」
「起きたよ。なんならお前は2時間寝てたっぽいぞ」
「そう。ちょっと夢の中でスキルをくれた人と喋ってたの」
「へぇ。もしかしたらそれ神かもな」
「そうかもね。後その人と話してあのサメの事聞いたよ」
その一言で離兎の顔つきは真剣な表情へと様変わりする。
「どうだったんだ?」
「あれは神獣と言ってこういった人工物が多いようなところには一匹必ずいるんだって」
「倒し方とかは?」
「それは教えてもらえなかった」
「じゃああいつとの戦闘は避けた方がいいかもな」
「そうね」
私は倒し方よりも共存方法や生まれた理由が知りたかったけどね。あれは私達みたいな少数で相手できるような存在じゃないって本能が告げている。もしかしたらあれは神様たちが人類滅亡のために作り出した存在とか?
「そうだ塔の中は何か見つけれたか?」
「ううん。正面扉ってところを開けただけ」
「あそこか、まあ俺も入れるようになったし明日辺り行くか」
「そうだね。少し日が暮れてきてるし今日はいかだの中でやれることやって終わろう」
「そうだそろそろ釣り竿強化できるんじゃないのか?」
「これ以上強化してもなにになるの?」
「やってみなきゃわからん」
離兎は私が寝ている間に強化をして釣り竿の名前が
今の私の釣り竿は
「う~ん。今もうこの時点で釣り竿としては空想の中での完成形といってもおかしくはないの。だからホントにどうなるのかわからないの」
「じゃあもうやるしかないじゃん」
まあ今まで釣り竿は強化するほどに強くなってた。するだけお得なのか?
「ええい。もうどうにでもなれぇ」
私は釣り竿を強化の欄を押す。
『激し過ぎるほどの光量の光が出てきます。目を離すことを推奨します』
「え?」「やっべ」
私たちは急いで目を離す。二人とも目を離した瞬間にホントにやばいほどの光が放たれる。分かりやすく表すならそうだな。LEDライトが2倍くらいの光量になったって感じ。
「クッッッッッッソまぶしぃ!」
「すごいまぶしい」
目を閉じていてもまぶしいと感じるほどの光が放たれて5秒。光は収まりゆっくりと瞼を開く私の眼前に現れたのは―――
「なにも、、、ない?」
『
「離兎。エレフェリアってどういう意味?」
「知らない。英語ではないしヨーロッパとかの言語だと思う」
「、、、離兎。英語ってイギリス、ヨーロッパが元の言語じゃないの?」
離兎は黙り目を閉じて深く何かを考え始める。
「、、、確かに!」
「馬鹿なの?」
「そんな馬鹿を見るような目で俺を見ないでくれ」
やばい。本格的に離兎がバカになっているかもしれない。
「離兎? もうちょっと寝てた方がいいんじゃない?」
「え? どうした急に?」
「いや意識混濁でもしてるのかなぁって」
「辛辣ってレベルじゃねぇな」
話は戻るけど漢字からするとこれは形はないけどちゃんとあるってこと? あれ? 自分でもわからなくなってきちゃった。ナビゲーターさん助けて。
ーーーーーー
こちらの釣り竿、なんと念じるだけでどこにでも出せるんですよ。しかも形や数に制限がなくもっと言えばナイフや剣のような切れ味を持たせることができるんです。そしてその切れ味はなんと! 焼き立ての鉄でもギコギコはしません一度刃が入ったらスーです。
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ナビゲーターさん通販番組の人みたいな紹介だけどどうしたの?
ーーーーーー
あなた方の記憶よりあなたたちのいた世界の情報を今調べているため先ほどのものは調べて出てきたものの中の一つです。
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突っ込みたいところはかなりあったけどどれから突っ込めばいいのかな? まずええと私たちの記憶を見るってどゆこと? あと私たちのいた世界ってやっぱりここ異世界なんじゃん。あとなんで調べてるの!? というか思い出したけどそのネタ知ってるよ? どこぞ通販の人のネタじゃん!
「待って離兎ナビゲーターさんが怖い」
「俺には聞こえないから何もできない!」
ナビゲーターさん、、、なんで離兎にも聞こえるようにしてないの? ああそれとこれで最終強化っぽいね。一覧の中に釣り竿の強化がない。
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