第16話う――か―ワタ――だ⋯よ

「もしかしてこの中のどれかに舵輪がはいってるのか?」


ーーーーーー

もちろん

ーーーーーー


うわぁこれ一旦片っ端から収納してそこから一覧みたいな感じでどれがどれか確認しよう。


《収納》


「よし。船戻ろう」

「そうだな。でもさ、俺らこの山降りれるのか?」

「さあw」


こいつ《帰宅》の事忘れてるww面白いしちょっと見守り続けようww


「先行きなよ。気をつけろよ」

「? ああ、ゆっくりと慎重に降りる」


そして離兎は普通に崖を降り始めたwwああこいつ馬鹿だ。ちょっとこのまま見とこうかな。


「んと、俺先帰るね」

「え?「《帰宅》」お前それ気づいててわざ・・・」


なんか飛ぶ直前に行ってた気がするけど関係ない。久しぶりに《設定変更》


ーーーーーー

ご用件は?

ーーーーーー


「収納の中のものを一覧として見れるようにしてほしい」

「おい! お前わざと教えなかったろ!」

「うるさい」


ーーーーーー

了解変更します。

ーーーーーー


おkこれで見れるようになったからどれがどれか分かりやすい。


「なあジラク。俺の価値って低いのかな?」

「グルルゥッ!」


んなことない! と言いたいのか強く吠えた。


「励ましてくれるのか? ありがとうな」

「あった」


俺はシフトレバー的なのと舵輪を見つける。


せっかくだし2階の先端の方に置こう。これからは広さは変えずに縦に伸ばしてく感じでいいかな。


~~~トンテンカンカン~~~


「よし、これでいいかな」


俺は床を一部壊したり壁を建てたりどうたらこうたらした。その途中で離兎が建築に埋もれてしまったことは残念だ。


「あの、助けてくれないんですか」

「しばらくはそこにいてください」

「敬語を使ってるところが心に来る!」


まあ離兎はうるさかったからあそこで反省してもらう。え? わざと閉じ込めた? ナニヲイッテルノカワカラナイヨ。


俺はその日そのまま離兎を放置して夜を過ごした。離兎は正人が寝た後にジラクに救助されて何とかなった。


俺は離兎が下の階で助けを求める声を聞きながら眠りにつく。


『こんばんわ。いや君からしたら初めましてかな?』


誰だ? そう聞きたいが声が出ない。


『ああこれはこっちからの一方通行だから君の声は僕に届かないしそもそも君は声を発せない。今回は君にちょっとしたプレゼントを私に来たんだ』


プレゼント? それよりまずお前誰だよ。まず初対面なら自己紹介が最初じゃないのか? これこいつが言うには一方通行らしいし思うだけ無駄か。


『プレゼントっていうのはね。スキルさ。一つだけ好きなスキルをあげよう』


何言ってんすか? 一方通行だからこっちの言葉も何も届かないって言ったのはお前だよね? まあ強いて言うなら空でも飛べたらなって思ってる。


『おk空を飛べるようにしたいのね。それなら一回で十秒空を飛べるスキルをあげよう』


めっちゃ聞こえてるじゃねえか! 何が一方通行だよ!


『ん? 僕が誰かって? 僕はう――か―ワタ――だ⋯よ』


「――きろぉ。もう――だ―ぉ。お~い正人~朝~起きて~」

「はっ!」

「どうした? 悪夢でも見た?」


あれは。最後の・・・何て名前だったんだ? 離兎は何もなかったようだ。あの謎の人物と夢の中ではあるが会ったのはだけ?


「正人?」

「ああいや大丈夫。ただちょっと変な夢を見てね。謎の人がにスキルをくれる夢を」


・・・なんだ? 何か違和感を感じる。だがその正体がにはわからない。


「正人。一人称どうしたの?」

「え?」



◇◆◇


この謎の奴誰か分かる方。コメントお願い。(切実)

分かる人は分かる。これがどこで行われているか。何がないと成立しない物語かを考えてみてください。一応調べると出てくるちゃんと存在する? 人物? です。

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