第7章

第43話

「っっテテ

どこなんだココは?」


 暗いところに、落ちてしまったようだ。

 回りには、落ち葉や木の根っこがある。


「おーい

ヒュー君ー」


 リーダー風の男が、呼んでいる。

 出ないと。


「早く助けないと !!」


ウ゛ォォン


 目の前にある、液晶画面が光り出す。


「えっ? コックピット ??」


 明かりが点いて、周囲が見える。

 外が、見えている。


「出たい

どうやったら」


 左右の、コントローラーを前後に動かしてみる。


「外部ハッチヲオープンシマスカ?」


 いきなり、話しかけてくる。


「えッ? オープンしてよ」


 たまらず、答える。


「リョーカイ」


グォーーーーーーーン


 足下の、床が左右に開き砂漠の景色が見える。


「おい なんで下が開いてるの」


 このままじゃあ、落ちちゃうよ。


「わっ

がんばれ植物」


 からみ付いた植物に、かろうじてつかまり落下をしないようにするが、


「ひぁ

落ちるッ」


 徐々に、ブチブチと音をたて落下する。


「うぉおおおお」


 砂漠に、衝突すると思った途端、


ガチーン


 ロボットが、飛行機になった。


「うわ

なんか飛べるぞ」


 笑える。


「艦長 未確認飛行物体です」


 ヘリの、着艦を見守っていた兵士が大声を出す。


「なんだと

レーダーで捕捉しろ」


 艦長が、双眼鏡を手にする。


「出来ません

消えました」


 飛行機に、変形したのでレーダーから消える。


「なにぃ」


 あせる艦長。


「よーし これで」


 短距離ミサイルを、選択するボク。


「ミサイル発射」


 モンスターめがけて、発射する。


ドゴーン


 命中した。

 モンスターには、多少効果があったようだ。


「わーっ」


 リーダー風の男が、爆風で吹っ飛ぶ。

 ヤバいなこれは。


「なんだ? NATO軍か ??」


 ヘンナリクツが、苦しそうに言う。


「ミサイルは マズいな

みんな死んでしまう」


 このままじゃあ、建物ごと吹き飛んでしまう。


「よし変形して戦おう」


ガチーン


 人型になる。


「すごいなこいつは」


 ゆっくりと、着地してモンスターと対峙する。


「あっあれは」


 リーダー風の男が、恐れている。

 いきなり、巨大なロボットが出現したのだから。


「テールズじゃないでしょうか ??」


 実用的変形ロボットのテールズ。

 いきなり、戦局をひっくり返す悪魔の器。


「よりにもよって 敵が増えたのか」


 身震いするリーダー風の男。


『ボクが モンスターを倒します

避難してください』


その頃


「艦長」


 調査兵団の男が、ヘリで戻る。


「どうした ??」


 無線を、傍受されないように直接合うまで黙っていた。


「あの要塞から 女の子を保護しました」


 報告する兵士。


「しゃべれそうかその子 ??」


 確認する艦長。


「いえ

眠っているようです」


「今は 席を外せない」


 今は、無理と言う艦長。


「どうしました ??」


「爆発だよ

塔の上で戦闘している」


 塔を、指差す艦長。


「マジですか」


 驚きを、隠せない兵士。


「女の子は 医務室か ??」


 一応、聞いておく艦長。


「はい」


「後で 行く」


 目線を、塔に移す艦長。


「了解」


 敬礼する兵士。


「新しい患者さんね」


 女医が、搬送された女性をレセアと迎える。


「あっ」


 レセアは、思わず声が出る。


「知り合いなの ??」


 女医が、確認するが、


「………いえ」


 小声で、否定するレセア。


「あぁそう

ちょっと 席を外すから 彼女が目をさましたら誰か呼んでね」


 医務室を、出る女医。


「はい」


 ニコッと、笑って見せるレセア。


「レセア」


 女性が、クチを開く。

 眠っては、いなかった。


「カーラ姉さん」


 久しぶりの再会。


「うまく乗れたでしょ」


 ペロッと、舌を出すカーラ。


「………姉さん」

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