第42話
「もっと速く飛べないのかしら」
シャオ・マオウーは、ロボットのグドカンに乗り初飛行している。
景色が、ゆっくりと流れる。
「そうだ
グドカンが流線型をしていないから鈍足なんだわ」
いくら、地球の裏側まで飛べると言ってもやりたくないと整備兵が言っていたのはそういうことだと、やっと気付くマオウー。
「氷の力よ氷の衣に氷結して」
マオウーは、氷のジュレルの能力を使ってロボットを流線型にする。
「わーっ
スピード出るじゃない !!」
重量は、増したが速度が大幅にアップした。
成功だ。
「待ってなさいヒュー・ウイリアム !!」
目を、輝かせるマオウー。
「地球のどこにいたって探し出すわ」
その頃
「ここが 最上階か」
ガラス張りの、空が見える。
「ヘックション !!」
ボクは、たまらずクシャミする。
グルル
モンスターは、昼寝を邪魔されて怒る。
「おい ヒュー君
風邪かね ??」
リーダー風の男が、ボクを気にかける。
「たぶん 誰かがウワサしているんでしょう
ティファさんがそう言ってました」
悪口かな。
「そうか
ならきっとイイ話だな」
ニッ、と笑うリーダー風の男。
「おい 悪い話もあるぜ」
デッカくて、黒いのが威嚇している。
「な………
なんだありゃあ」
遠くに、いるのにヤバさがビンビンくる。
「犬? いやオオカミの巨大なバケモノだッ」
リーダー風の男が、そう言うので、
「巨大な バケモノ………
そうか あの巨大モグラもここから来たのか !!」
ピンときたボク。
「ヒュー君
なんだね巨大モグラって!?」
リーダー風の男が、聞いて来るが、
「説明は後です! ヤツの強さは知っている」
たぶん、モグラの数倍は強そうだ。
「そうか
ならば 全弾発射だ」
自動小銃から、グレネードランチャーに持ちかえるリーダー風の男。
「了解」
銃を、構えるヘンナリクツ。
ガオグル
突進して来るモンスターに、銃弾を浴びせかけ立ち止まったところにグレネードを撃ち込み爆発させるが、
「うぉッ」
首を、振って立ち上がるモンスター。
「弾が 効いてねぇのか!?」
一瞬、思考停止に陥るヘンナリクツ。
「回避しつつ回りこんで挟め」
リーダー風の男が、モンスターの背後を取ろうと走り出す。
「おりゃあ喰らえ」
弾を、撃ち込みまくるヘンナリクツ。
「出し惜しみ無しだ !!」
リーダー風の男も、これでもかと撃つ。
「クッ
だめだぁーーッ」
ヘンナリクツが、叫ぶ。
「どうしたジム!?」
リーダー風の男が、聞く。
「弾切れだッ」
自動小銃の弾を、使い切ってしまったようだ。
「ボク
なにか 使えそうなの探します」
目に付いた、巨大な建物に入る。
「たのんだぞ」
リーダー風の男が、サムアップする。
「はい」
駆け込むボク。
「ジム
パイナップル投げろ」
手榴弾を、投げろと言うリーダー風の男。
「了解」
爆発音がしたが、あまりモンスターに効いていない。
「なにかないかな」
薄暗いエントランスを、ぬけると、
「ウワッ
植物園かな?」
中は、ジャングルのようだ。
様々な、植物が生えて壊れたスプリンクラーから、絶えず水が落ちて木が天井を破っている。
「なにか 使えそうなモノ」
手入れする鍬でも、スコップでもなんでもイイから見つかれ!
「ない………
上にも探しに」
キャットウォークに登る。
「ここって 植物園じゃあないな」
なにかの、格納庫だ。
「おーい ヒュー君
早くしてくれ」
リーダー風の男が、苦しそうに叫ぶ。
「はい
あーーーッ」
足を、滑らせてしまって落ちたところに液晶パネルがあって手をついた。
スキャンされていくボクの手。
「トウロクガ
カンリョウシマシタ」
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