第37話

「当たりッ」


 簡単に、命中させるヘンナリクツ。


「排除!」


 確認するヘンナリクツ。


「排除了解

ドアは 開きそうか ??」


 ドアの、状態を確認させるリーダー風の男。


「カギが

電子ロックですねカード式の」


 あいにく、ハッキング装置は持ち合わせていない。


「タイマーを使おう」


 ドアを、爆破する判断だ。


「了解」


 ドアに、ペタッと爆薬を貼り付けるヘンナリクツ。


「ヒュー

離れて」


 リーダー風の男が、退避させる。


「はい」


 離れるボク。


チチチッ

ボム


 軽い、爆破音が鳴ってこぶし大の穴がドアに開く。


「チェック

成功」


 ドアノブが、無くなっている。

 ヘンナリクツが、手を入れて引っ張ると開く。


「了解」


 ドアを、いっぱいまで開くと閉じなくなる。


「よし いよいよ中に入るぞ」


 リーダー風の男が、突入しようとするが、


「あの………」


 一旦、止めるボク。


「どうしたヒュー君 ??」


 拍子抜けした、表情になるリーダー風の男。


「勝手に入って大丈夫でしょうか ??」


 住民に、怒られたりしそうでちょっとコワいな。


「イイんだよ

こっちは隊員を殺されたんだから

だろ?」


 サムアップするリーダー風の男。


「………それもそうですね」


 まぁ、そういうこともあるかな。


「解決だな

急ごう」


 左手を、振るリーダー風の男。


「了解」


 警戒しながら、突入する。

 監視カメラから、ビームが出る装置が無数に設置されている。


「このフロアに人はいないみたいだな」


 ビーム発射装置を、次々と破壊するが誰も出て来ない。

 ガラス張りの、オフィスを抜けてサーバルームという部屋に入る。


「ですね

あわてて逃げたんですかね ??」


 画面の、電源は入ったままだ。


「いやパソコンが古い

しかもホコリが乗っている」


 最近、誰かがさわった様子が無い。


「それだけ使われてないのですね」


 サーバルームにも、監視カメラがあるがビームを撃つタイプじゃあ無さそう。


「ああ

次のフロアに行こう」


 人差し指を、上に向けるリーダー風の男。


「了解」


 すでに、階段の位置が変わっているのを発見している。

 そこに、向かってのぼる。


「ここは 居住エリアか」


 中央に、広い廊下があり両サイドはマンションの間取りとなっている。


「シンニューシャハッケン

ハイジョシマス」


 1メーター50センチぐらいの、ズングリムックリなガードロボが出て来た。

 しかも、1体ではない。


「なんだ? 警備ロボット ??」


 ただ、監視するだけなのか?


「油断するな」


 リーダー風の男が、そう言った途端、


ダダダダダ


 胸が、飛び出して乱射をはじめる。


「ウォッ

ハードモードだな」


 雨のように、降りそそぐ弾丸。

 先頭の、アイツを破壊しても次々と襲って来るだろう。


「残りの弾数で足りるかな………」


 マガジンを、抜いて確認する。


「ヤツら テキトーに撃っているだけだ

センサーを狙って1発で仕留めろ」


 リーダー風の男が、そう言うが、


「簡単に 言ってくれますね

センサーの位置もわかんねぇーよチクショー」


 小声で、グチを言うヘンナリクツ。


「信頼しているからこそバディに選んだんだ」


 かまわず、続けるリーダー風の男。


「ウヒョー

うれしすぎてハナジ出そう」

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