第10話
「あっ
ヒューが出て来た」
キャロルの、胸部が左右に開いてボクが穴から出るとティファが手招きする。
「 ………あ
敵が来るんで排除して来ます」
そう、言い残して敵に向かってダッシュする。
「えっ
ちょっと待ってよ」
地団駄を、ふむティファ。
「行っちゃったわね」
なぜか、ニヤけているエミリー。
「マオマオが 動けるまでオレたちで食い止めろ !!」
兵士たちは、一目散にキャロルを目指して突進する。
「オーッ
ぐへぇ」
顔に、衝撃を受けた兵士が天を仰ぐ。
ボクが、顔面に片足立ちしているからだ。
「どうしたーッ
グヘッ」
そのまま、となりの兵士の首を蹴って折るとその反動で、
「あ゛ーが゛っ」
その後ろの兵士に、かかと落としして田んぼに沈める。
「ゴぼぼぼぼぼ」
また、高く跳躍して他の兵士の首に脚を巻き付け回転させて折る。
「なんだ
どうした
ヒィッ………」
パニックに、なっている兵士の背後を取りチョークスリーパーで首を締めると、
「撃て撃てぇ」
兵士たちが撃った弾丸が、兵士に当たって、
「ゴボボボボボボボ」
無残に、クチから噴水のように出て来る。
「狙え! 味方を撃ってどうする!!」
そう言った兵士も、首が1回転する。
「はひぃ はひぃ」
やたら、銃を乱射しているから持ち上げてやると自分の頭を撃ち抜く。
「そっちだ そっち行ったぞ
そっ………こっち」
こっちだよ。
背後を取って、バックドロップしたが、
「ギャァーーーッ」
沼地で、中途半端に助かったようだ。
「速いっ
このぬかるみで なぜそんなに速く動けるッ」
別の兵士を、ジャイアントスイングしたあとまた別の兵士に、ニーハイで顔面を潰す。
「撃て
いや撃つなゴフッ」
味方同士で、撃ち合いが始まる。
「ひぃぃ
逃げろぉ」
惨憺たる状況に、次々と兵士が逃げ出す。
「逃がさない」
そんなの、逃がすほど人間が出来てないんでね。
「オギャアーーー」
悲鳴を、あげる兵士たち。
「おい どうなっている ??」
パオ隊長は、暗がりで繰り広げられられている惨事を把握出来ない。
「敵に かなりの強者がいるようです!!」
わかるのは、次々と兵士が潰れていくこと。
『どっちにしても殺す!!』
マオウーが、かなり前のめりになってしまっている。
コックピットが、傾いて宙吊りで操縦している。
「待て 今日は退却しようマオマオ」
パオ隊長は、退くと命令しているが、
『イヤだ
絶対に殺す!!』
地面を、ほふく前進する興産党軍のロボット。
「お前まで失うわけには───」
パオ隊長が、しゃべっている途中に、
『黙れ!!』
大声を、出すマオウー。
「なっ………」
絶句するパオ隊長。
「マズいですな
マオマオは 完全に暴走してます」
兵士が、そう言うと、
「なんとか止めないと
でも どうやって」
頭を、抱えるパオ隊長。
『もっと 速く進めガラクタ!!』
操縦しにくい態勢と、お腹にくいこむシートベルト。
「なんだ
そんな状態で戦う気なんだ ??」
地面を、這っているロボットなんてちょっと笑える。
『ほざいてろ!!』
ロボットの、上半身をのけ反らせ右手で潰そうとしたみたいだけど。
遅いから、避ける。
「言っても聞かないか」
パイロットと、直接コンタクトをとることにした。
『なッ
なにをする!!』
チカラずくで、出入口の鉄板を引き剥がす。
「こんなのに乗ってるから強くなった気でいるんでしょ?」
よし、だいぶめくり上がってきた。
『やッ!! やめろォ!!』
そんなの、やめろって言われてもね。
「はい 開いた」
パックリと、コックピットが露になる。
「キャーーーー」
悲鳴を、あげる銀髪の少女。
「えっ 女? でも関係ない」
お腹を、シートに固定され宙吊りとなり手足をジタバタさせる少女に、そっと近付く。
「なにを
ゲフッ」
お腹に、グーパンで気絶させる。
「勝負ありだね」
そっと、つぶやく。
「ォ………ノレ
覚えてロ………」
巨乳を、プルプルと震わせるマオウー。
「ふぅ」
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