3日目早朝 苺とか先っちょが美味い

ふわふわした感覚に包まれてゆっくり目を覚ますと目の前にはキレイな女性が顔を覗き込んでいた。



頭がボーっとしているが、現状を把握するべく辺りを見渡す。



・俺裸

・息子ギンギン

・目の前に薄着で巨乳な美人

・周りに誰もいない








…………どういう状況?




頭がボーっとしていてよくわからんけど……




なんか………エロい展開か?




女は急に口を開き

「あんた……臭いわね……」

と鼻をつまみながら言った。





だと?

こう見えてもこの世界来る前は陽キャでイケメンで通ってたんだぜ!?





たぶん。





否定したかったけど言葉が出ない。










「……でも……


その方が都合いい。



あんた……神の加護を持ってるね?」

女はそう言いながら足元の方に移動する。




おかしい………


声も出せなければ指1本動かせない。



足元から顔をのぞかせた女は

「人間は股間に次の命の種を作るところがあるだろう?





男も女も。




そして人間は死ぬ間際になると必死に次の命を残そうとするのさ。




男も女もね。




その瞬間が最高に命が満ちていて、味が良いのさ。




中でも神の加護持ちの男の魔羅まらはとびきり美味いんだよ……知ってるかい?





食べると私はさらに強くなる!!」


そう言いながら俺の太ももの辺りをガシッ!と掴む。





……痛!



とても女とは思えない力で太ももが掴まれているのがわかる。

まるで万力でギチギチと挟まれているかのようだ。



爪も食い込んでいるのじゃないだろうか?



脚がズキズキと痛み出す。




それでも体は動かない。

声も出せない。

頭はボーっとしていて考えがまとまらない。

寝る前の微睡まどろむ感じがさっきから続いている。





女は

「私はね………



1度神気臭い男を食べてからを手に入れた。


があれば人間は全て動けなくなり、幸せな夢を見たまま死ねる。



幸せだろう?」

と言いながら……






首が伸びていく。






ろくろ首みたい。






あ〜〜………





でも……確かに。

このまま食われても幸せかも………


頭がボーっとする。









「幸せを感じながら……




直前で目の前の獲物だけを解いて絶望を味わせる。




それが……最高のスパイスさ!!」

女はそう叫ぶと顔がメキメキ音を立て崩れていく。



と同時に頭がスーっと冴えていく。






女の顔が蛇の様に口が裂けた般若の顔になった。






「!!………ひぃ!!」


目の前の恐怖から辛うじて悲鳴をあげる事は出来たが、体は動かない。






いや、上半身は動くが、下半身はがっちり掴まれているから動かなかった。





「い〜〜い顔だぁ〜〜……♥



たまらないねぇ〜〜……♥



絶望に包まれて尚命を残そうと必死な男の魔羅は………格別♥



ちゃんと体は全部食べるから安心するといいさ!!」


そう叫ぶと長く伸ばした首を曲げて顔が一気に股間目掛けて襲ってくる!!




「ま…!!」

待て!



と叫びたかった。
























―――  パァン!!!  ―――




ビチャ!!ビチャ!!





そして辺りに肉片が飛び散る。








「………あ〜あ……


やっぱり………」



性剣(チン◯)に触ると爆ぜる。

それを知らずにチン◯に噛みつこうとしたら頭無くなるよね。



一応注意したかったけどこっちの命狙っているやつには必要無いかと自己完結。



頭を失った首から血がビューっと出続けている。


まるでガーデニング用のホースから水が出るように。




頭を失った体は、支える指示が無いために前のめりで倒れ込む。






――― パァン!! ―――






バチ!バチ!ビチャ!ビチャ!



性剣に触れた体も爆ぜる。


頭の時より大きな肉片となり、辺りに飛び散る。



残っているのは腕が肘から先と脚が膝から下だけ。



他の部分は全部肉片になって飛び散った。








…………さて………





どうしよう?









ってかコイツなんだ?







そんな疑問がふつふつ沸いてきた時、遠くからこっちに向かって足音と共に声が近づく。





「おーい


タダヒトー!!


無事かーー!!??」


タチアナの声だ。



声の方角を見ると3人が見える。




無事3人と合流。

かと思ったらタチアナとヒタチが俺に背中を見せるように周囲を警戒する。






「コモリ!!敵の気配は!!??」



「タチアナちゃん!!こっちは気配無し!!コモリさん!!周囲の状況説明お願い!!」




バツの悪そうなコモリ。




「あ〜……さっきまであった敵の気配だが……すでに消えてて…、



多分タダヒトの周囲の肉片がそれだと思う。」



「「……は?」」


2人は振り返って顔を見合わせてからこっちを見る。



「きゃ!///♡」

っと言って顔を手で覆うヒタチ(♂)。





すでに俺の性剣は鞘(皮)に収められている。




コモリから新しい服を貰い、着替えたところで3人に先程までの事を説明。






「そいつは間違いなく


惰気魔喰羅だきまくら


だな……



やつの精神操作魔法は厄介で、王国1つを覆う程の範囲内の人間の精神を、操る事が出来る。


精神力が低いやつはもちろんだが、

どんなに精神力が高くても完全には抵抗出来ず、動きがかなり悪くなるため戦闘になれば勝つのは難しい相手だった。」



タチアナの説明を聞く限り、まともに戦うと厄介極まりない相手だったみたい。



でも、飛んで火に入る夏の虫。

自分から性剣に向かって行ったからね。



ちなみに3人は暴虐風砂刃の発動時間が長く、落ち着いたのを確認してからすぐに向かって来てくれたらしいけど、その前に気配を嗅ぎつけて接近してきたに俺が襲われてていたらしい。



まぁ……皆無事で良かったね。

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