第Ⅶ章 憧憬との離別
ヒュウウウウウウ……
……ウウウウウ……
夜の砂漠に強い砂埃が舞う。その強い風の中、砂の下で何かが不気味に蠢いている。
それは胎動するごとく、何かを狙うがごとく。
ヒュウウウウ……
---------ゴオッ
突然の白い光芒……。幾重にも幾重にも広がり、爆発を起こし。たちまち辺りは白い煙に覆われ、吐き気を催す匂いが立ち籠める。血の匂いか? いやそれだけではない、獣の体液にも似た匂いだ。
ヒュウウウウ……
しばらく強い風が吹くと、煙幕もむっとする血の匂いもかき消され、砂が乱暴に飛び散った後には、例え何の死骸があったとしても、昔からそうであったように砂が全てを飲み込んでしまったに違いない。
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