俺はもう強い
「ごめーん遅れたー」
サラは俺のせいなだけで何も悪く無いのに謝っている。まあ遅れるのは良く無い事、でも依頼を受けるにあたって急がば回れ、慌てたままやると本来の半分の力も出せない。
「遅いよ!10時って言ったよね」
「サラが遅刻なんて珍しいないつもは最初の方に着くのに」
「う、後ろの人だれですか、、」
5人の中で後ろに隠れてる人が小さな声で俺の事を話す、他の人も最初の方は気にしてなかったけど、その話題になれば気にしてしまう。
「受け入れられるか?」
「大丈夫、サラの友人なら良い人ばっかだから」
「この子はレイ 学校に復学する前に組んでたチームメイト、私が誘ったんだけどみんな良いかな?」
大丈夫か…まあ正直な話断られても今まで通り一人で依頼をしていくだけだ。サラ含めて6人もいるし、ランクもそこまで高く無い稼げるかは微妙だが、誰かと依頼をやるのは楽しいから兼業でチームを組みたい。
「勿論大丈夫だ!よろしくレイ
俺はヨミル、魔法は使えるけど近接がメインでこのチームのリーダーをやっている。」
「私はユフス 回復術師、よろしくね」
「テソーラ 剣士だ、魔法は使えないんだよろしく」
「メグ!自己紹介!!」
「う、うん
メ、メグネム魔術師 え、遠距離がと、得意です
よよ、よろしくお願いします。」
この4人とサラでチームを組んでいた所俺が追加されて6人になった。
「レイと言ったな、何が得意なんだ?」
俺の番が来た、この世界に来て久々の自己紹介、しかも4人を相手にするなんて緊張してしまう。
大人数の自己紹介なんて入社初日のオリエンテーション依頼か、そこに比べりゃ圧がなくて緊張は少ない。
「レイです。
近接が得意ですが遠距離もある程度出来ます。水と風と土は中級使えます」
中級を使えると言うと、少し驚かれた。
それは全て賞賛の言葉だった。
「凄いな中級を三つも使えんのか、でも近接をやってもらっていいか」
「構いませんよ」
何とかチームに入れてもらえた、近接担当になったが魔術を使うなとは言われてないし連携はちゃんとするから少し自由にやらせてもらうわ。
全員が揃った所でギルドの中に入る。
依頼の貼ってあるとこでリーダーが探しているとテソーラさんに質問されている。
その質問を俺は適当と言っては申し訳ないが適当に返しておいた。
「よっしゃ 洞窟の討伐依頼だ!
標的はこのモンスターなんだけどまあDなら気にしなくても大丈夫っしょ」
ヨミルが勢いよく鼓舞するのを他の人はあまり乗り気なように見せない合図をする。
恐らくこの雰囲気が合っているのだろう。
俺も力が入りすぎているよりかはゆるくやる方が好きだ、でもやる時はやるそんなチームならなおよし。
「分かった分かったみんな行くよ」
「どうしてこうも盛り上がらんかね?」
「そりゃリーダーが悪いよ調子乗ってるように見えるし」
「それだ!よしじゃあお前俺にリーダー変われ」
テソーラがリーダーになると名乗りをあげるが、その言葉を言った瞬間にみんなが「それだけはなし」とキッパリと断った。
最初のリーダー決めの時、みんないまいちやりたがらないものでテソーラが最初の方やっていたそうだがヤバすぎたらしい。それはとても凄く。
「レイはサラと別れてからはずっと冒険者やってたの?」
ユフスが俺に話しかけてくる。
「いやまだ一年と少ししかやって無いですかね
最近やっとCランクになって休憩でもしようかと思ってた所にサラが誘ってくれたので」
俺はCランクの所をドヤ顔で強調しながら話す。
その時強い風が吹いたのは気のせいだろうか、皆の視線が俺に集まる。
「Cランクなの一人で?やるね!
よろしくお願いします。」
急にかしこまってきた。そこまでされるとなんか変な感じだ。どこかモヤモヤして素直にその感情を受け取って良いのかと思ってしまう、、
「着いたな よしペアを組んでそれぞれ別の方向に進むぞ」
6人で行動するのかと思ったらそう言うわけではなくて、2人グループを3つ作ってそれぞれでモンスターの討伐をするのだと言う。 近接と遠距離の割合も同じだったし、サラが両立していたのもそう言うことか。
少し想像していたチームとは違ったけど、俺はサラと二人で洞窟に入っていく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます