第42話 二人きり…らしいよ知らんけど

晶子と二人きり…とはいえ何する?


泳げないから海にも出れない、スイカもない、となると砂場で…?


海の家は美波君と夏目いるしな。


ここは恥をしのんで泳ぎでも教えてもら…


「とりあえず、かき氷でも食べない?」


…晶子が誘ってきた。

となると海の家に行くことになるな…

てか夏目と美波君二人きりにするんじゃないのかよ。

って思ったけど、かき氷買ってすぐ離れればいいだけか。


1 行くか


2 泳ぎ教えて


3 人気のないとこ行こうぜ


あ、すでに準備してたギャルゲーアイが発動したよ。


んーどうだろ?

どれも好感度上がる可能性はあるね。3は下心あるように見えて人によってはドン引き案件だけど、二人きりになれると考えると…悪くはないのかも。好感度がそれなりにあるのなら…アリかな?


1はただ返事しただけだし上がらないかな?


…見たところボーナス選択肢だし、ミスっても悪いことにはならなそうだから勝負に出るのも…


「じゃあ、行くか」


……へ?

1!?


な、なんでよ…そこは勝負かける所だろうに。


まあ、当人がいいならとやかく言わんけどさ…


2と3は恥ずかしかったのか?

今さらそんなこと…



とりあえず、海の家近くまで歩いてきたらしいよ。


「じゃあ、買ってくるけど。なに味にする?」

「んーそうだな…イチゴ、いやメロン…うーんブルーハワイなんて他じゃあんまないし…」


…どうでもいいとこで迷うなよ。

そもそもシロップの味は一緒とか聞いたことあるらしいよ。知らんけど。


全てが全てじゃないだろうけど、海の家にあるようなのなんて同じでしょ。

あ、今の発言失礼か。


「もう、適当なの買ってくるよ?」


待ちかねた晶子は、視線をタケにあわせたまま歩き出す…と、


「いて、」


見ず知らずの、日に焼けた肌黒のチャラそうな、見た目ナンパ野郎みたいな奴とぶつかった。3人組だ。


ーーって、見た目で判断するのはよくないね!


「あれ~?かわい子ちゃんじゃん。今ヒマ〜」

「お、ほんとじゃん。オレらとあそばね?」

「胸はねえけど充分カワイイじゃン」


うわ、最低…

てかだめだこりゃ。ナンパ野郎だったよ。


「あの、ちょっとどいて貰え…」

「おいおいぶつかっておいて謝りもせず、どっか行く気?ありえなくね?」

「……すいませんでした」


晶子は軽く頭を下げる。

ムカついてるのか、顔はブスッとしてる。

本心じゃ謝る気なんてさらさらなさそうだね。


「ちょっとちょっと謝ってるつもり?」

「まあいいや。一緒に遊ぼうぜ」


ナンパ男は、晶子の手を掴む。

うわ、うざいなこいつら。


「ち、ちょっと離してよ」

「いいじゃん一人なんでしょ?」


一人じゃねえよ。…なあタケ?


タケは棒立ちしてる…



おい!

早く助けんかい!!


さて、どうするか?



つづくらしいよ。


次回は…うーんこの様子だとかっこよく助けることは無理そう。

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