第3話  こいつと学園について…らしいよ知らんけど

「とりま、許してくれる感じ?」

「その力くれるならな」

「ていうかよく疑わないね。こんな身も知らずのカワイイ女の子の事」


とりあえずアタシは自分の容姿には自信があるらしいよ。


「カワイイは置いといても、確かにすごい衝撃受けた気もするし、死んで生き返ったってことが現実に起きたなら、そういう変な能力作れてもおかしくなくね?」

「まあその時点で現実離れはしてるらしいしね。知らんけど」


とりあえずこの男の情報を整理。


「とりあえずあんたの情報知りたいから、質問答えてほしいらしいよ」

「え、ああうん」


とりあえずわかった情報まとめる。


麒麟市在住の高校一年生。

通う学園は中高一貫の麒麟寺学園。

少し田舎な町にしてはバカでかい高校。


名前は朝馬建人あさまたけびとで両親と弟の四人暮らし。


成績と運動神経ともに平均以下。


身長は……154センチ?



「ちっさ」

「う、うるせえよ…まだ伸びる可能性あるんだからガタガタ言うなよ」


中学生ならまだまだこれからと言えるかもしれないけど、もう高校生だし大幅な伸びは期待できないらしいよ多分。


「ま、いいや。ていうかもう授けたって言ったらしいよ。いつでも使いたい時に使えるらしいよ」

「どうやって?」

「こうやって」


アタシはヒーローポーズをとる。

それから手を顔の近くに置いて撫でるように右目から左目付近に手を動かす。


ちなみに撫でるようにというだけで、顔は触ってないらしいよ。

で、その状態で!


「「ギャルゲー…アイ!!」」

と大声で叫ぶ。


「はいやってみて」

「う、これ人前でやる場合勇気いるな…」


タケはアタシの言われたように、ヒーローポーズを取り、撫でるように右目付近から左目付近に手を移動させるらしいよ。


「「ギャルゲー…アイ!!」」




うわ、ホントにやったよこいつ。


ちなみにこんなポーズ取らずにギャルゲーアイと言うだけでホントはいいらしいよ。

でも面白いから黙っとく。


「わ、わわ!なんだコレ!?」


タケが慌てだす。

おそらく効力発揮しているらしいよ。

何が見えてるか確認したいから、アタシの視神経をタケと繋げて、見えてるものを共有してみる。


タケが見たものはアタシの姿…なんだけどギャルゲーアイによって、それ以外のものも見えるようになってるらしいよ。


それ以外のものとは、対象のフルネームなり好きな物事なり、身長体重なり、生年月日なりといろいろ。


それら全てが一気に見えたから驚いたみたいかな。


「見たいものだけ見えるように抑えたりできるらしいよ」

「そ、そうなのか?でもそうしないと文字だらけになるもんな…」


いろんな情報でアタシの顔が隠れてたみたい。


「…でさ、一つ気になるものも見えたんだけど」

「なに?」

「攻略不能って何?」


それについてはまた次回。



つづくらしいよ。


学園も名前だけで申し訳ない。

で、とりあえずその学園でヒロイン候補探すらしいよ。

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