第23話:目覚め。

凛は僕に誘われるままにベッドに横になった。

僕は凛が体に巻いてたバスタオルを凛のお尻の下に敷いたてあげた。


さてエロ小説なら、この後の詳細をエロ~く描写するんでしょうけど、これは

エロエロ小説ではありません。


なので、リアルな表現は避けることにします。

しかしながら、僕と凛のこの素敵なシーンを飛ばしてしまうなんてことしたら

台無しになってしまいますから、露骨にならない程度に表現していきましょう。


僕と凛とのエッチ・・・だけど・・・。

それはね・・・うまく・・・行ったようで行かなかったようで・・・微妙。

完璧って言いたけど、僕はちょっと苦労させられたかな。


よくマグロ状態って言うけど、まさに凛はマグロだったからね。

エッチが終わるまで足を開いた状態から微動だにしなかった。

じっと胸に手を当てて・・・・。

まるで体温のあるラブドールを抱いてるみたい?


ん〜慣れたカップルみたいに素敵な愛の営みとは言い難かった。


そんなだから、僕だけ勝手にがんばって勝手にイっちゃうわけで。


凛の上で果てた僕を見て凛はびっくりした。

男の人がイっちゃったところなんか見たことなかったわけで・・・。


「どうしたの?・・大丈夫?」


って凛は心配した。


「うん、大丈夫、男がイく時ってあんなふうになるの」


「あ〜ん、びっくりした、どうにかなっちゃったんじゃないかと思った」


「ごめん、ごめん」

「先に言っとけばよかったかな」


「それより凛、痛そうにしてたけど、大丈夫?」


「と思う・・・なんとか・・・」


凛は首をかしげた。


ローションを使ったけど、それでも痛かったか。

僕は凛のために、ちゃんとローションを用意してたんだ。


「痛くしてごめんね」


僕は凛の髪を優しく撫でながら凛の顔を覗いた。

すると彼女の瞳の端に小粒の涙のあとがあった。


「泣いたの?・・・そんなに痛かった?」


「そうじゃないけど、でもよく分かんない・・・」


その涙は痛みから来た涙なのか。

それとも処女を失った悲しみからなのか。

または愛しい人とひとつになれた喜びからなのか・・・。


凛にも分からない複雑な感情だった。

凛の記憶には初体験は痛かったと言うイメージしか残らないだろう。

終わってしまえば、こんなもんなの?って思ったに違いない。

セックスそのものには快感も、なにもないんだから。


そのうちそれがとっても素敵な感覚だと知ったらきっと目から鱗だろう。


次のデートの時、凛が話してくれた。

あの後、ホテルから帰った後も、次の日になっても中にずっと棒が入ってる

みたいで気持ち悪かったって。


「え、そうだったの?」


って答えたけど僕には、それは分からないことだった。


僕は思った。

こういう行為は道徳的に言えば、学生の身分で不謹慎とかふしだらって

言われるんだろうな。

まあ凛も18才で成人してるから淫行にはならないけど、高校生だってことは

変わらない。


そのことは頭をよぎらないでもないが、これが自然な成り行きならしかたの

ないことだと思った。


男と女の愛の行き着く先はこういうことになるのが自然であってそうならない

ほうがおかしい。

そうならないのは、それはもう恋人とは言えない。


ただの友達だ・・・ただのセックスフレンド。

僕たちはただ自然の心の赴くままに愛し合い生きてるだけなんだから・・・。


つづく。


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