第41話 心臓バクバク

 ”もしかしたら...告白される?俺”


動揺が隠しきれず、ペットボトルに残っていたお茶を一気飲みした俺。

いつもならお昼ご飯を食べた後必ずタバコを吸うが、今日は吸わなかった。

後で考えてみると相当イタイやつだが。


 ようやく自分にも思わぬチャンスが巡ってきたと思い、会社に戻り、午前中のこなしていた自分とはうって変わり、出来る男になりながら時間まで仕事をした。

そして仕事が終わる17時になった瞬間!


 亮「じゃあお疲れさんでしたー!失礼しまっす!」

こいつ絶対17時前から調整入って、帰る準備してただろうと思われてもおかしくないぐらいに、すぐに会社を出た俺。

約束の時間は20時なはずなのに、心が焦ってしまう俺。


 "美華が伝えたい事ってなんだ..."


 "告白は違うかもしれないけど、何があった?いやもしかしたら告白か?"


 公園に着いた時間はなんと17時半。

余りにも早すぎた時間。

公園で何をするわけでもなく、ただただベンチの周りを歩いてみたり、ベンチに座りスマホを取り出し、全く気にならないニュースを見たり。


 "あー!全然時間がたたないっ!"

こんなにも時が立つのが遅いと思ったのは生まれて始めてだ。


 そして18時半...


なんと美華が公園にやってきた。


 亮「え?待ち合わせの時間より、凄く早くないか?」

俺は聞いた。


 美華「だって...ここ私の家の前の公園よ!お姉ちゃんが亮さんが公園でソワソワしてるのを窓から見て、恐らく私と待ち合わせてるんだろうと思って、喫茶店に来て仕事変わってくれたの...」

知華さんにソワソワしてる姿を見られたと思い、一気に恥ずかしくなる俺。


 亮「まぢかっ...いやっ!たまたま早く仕事終わったからさ!公園でゆっくりしとこうかなっと思っただけ!」

慌ててしょうもない嘘をついた。


 美華「も〜!お姉ちゃんが言ってたよ〜!私早く来ないかなぁ〜ってすっごく全身から湧き出てたって...」

そう言いながら彼女も少し顔を赤くしながら、俺が座るベンチの隣にきた。


 亮「まずさぁ...お弁当最高に美味かった!あんなに美味しいお弁当食べたの初めてだわっ!まぢでありがとう!」


 美華「私が作ったんだもんっ!当たり前でしょ~!」

そんな事を言いながらも内心嬉しそうなしているのが見え隠れしている彼女。

彼女もどちらかと言えばわかりやすくなってきた。


 そして美華の話が始まる。


 美華「亮さん。本当にありがとねっ!おかげでお姉ちゃんにやっと会えたよ...」


 亮「ううん。俺は何もしてないよ!美華ちゃんと知華さんはあの時会う運命だったんだよ。ただそれだけの事。だから良かったな!」


 美華「あの時...あの帰るとき...私達が立ち止まらなかったら、お姉ちゃんの方に振り向く事はなかったかも...」

俺はドキッとした。

あの時俺は、彼女の全部が欲しいと思った瞬間の時だった。

忘れられてると思っていたが...まさか彼女の方から言ってくるなんて...


 "てことは...美華は俺の事好き?"

そう思った瞬間、思わず俺から告白しようとした。


 美華・亮「あのさっ...」

同時に言葉がでた俺達。


 亮「ん?どうした?」


 美華「亮さんこそ...」


 亮「ううん。先に言っていいよ!どうした?」


そして美華が答えた。





 美華「私...1年間海外に行こうと思うの」

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