第21話 好きな人とのライン
美華「うん...行きたい...」
下を向きながら、静かにうなずきながら言った。
亮「よし!楽しもうな!」
これで俺のデートの誘いミッションは無事成功に終わった。
亮「小春さん!美華ちゃんの有給いつが取れそう?」
小春さん「いつでも大丈夫よ!美華ちゃん!いつにする?」
すると彼女が言う。
美華「う~ん。次の月曜日とかにしてもいいかなぁ?」
小春さん「うん!大丈夫よっ!水族館、平日の方が人も少ないだろうし、ゆっくりできるしねっ!亮さんは急だけど休みとれそおなの?ってかこんなに可愛い美華ちゃんが言ってくれてるんだから取れるに決まってるよねっ!」
亮「もちろんじゃないすか!無理言ってどうにかしてでも休みとりますよ!」
美華「あ...ありがと...!」
その瞬間、
空いてた窓から風が店内に舞い込んできて、カーテンとともに彼女の金色の髪が靡く。
”綺麗だ...”
靡く彼女をみていた俺は、完全に見とれてしまい、しばらくその場所で立ち尽くしてしまっていた。
そしていよいよデート当日。
俺はいつもの時間よりも2時間も早起きをした。
というより、実はほとんど寝れていない。
それもこれも、美華とラインをしていたからだ。
美華 ”亮さーん!明日何時に集合するー?”
亮 ”水族館10時オープンだから9時頃に車で迎えにいくけどどうかな?”
美華 ”オッケー!もし起きれていなかったら申し訳ないから、朝起きたらラインちょーだいっ!”
亮 ”わかった!けど何時に?”
美華 ”う~ん。7時ぐらい!”
亮 ”はやっ!そんな早く起きるんか!”
美華 ”いいでしょっ!準備に時間かかるんだからっ!じゃあおやすみっ!”
亮 ”おっけ!おやすみー”
これで終わったと思っていたら、そこからまたしばらくして彼女からのラインの通知がきた。
美華 ”寝れない~なんでだろ~”
亮 ”おっそんなに楽しみにしてくれてるんやな!”
しばらくして5分後...。
美華 ”唯愛と行く方が楽しいもんっ!おやすみっ!”
亮 ”はぁい~おやすみ”
彼女の楽しみにしてるワクワクがラインからでも伝わっていた。
素直じゃないこの感じ。
けれど、本当は楽しみで寝れてないのだろうなと思い、その事が嬉しくて、しばらくナチュラルハイになった俺。
それから彼女からはラインはこなかったが、俺のそのテンションが朝まで続き寝れなかったのだ。
そして朝七時になり、ラインの通知を入れ俺も準備をする。
今日は天候は晴れ。カーテンを開け、窓を開けると、太陽の光が俺を気持ちよく照らしてきた。
”あぁ!今日は頑張るよっ!ありがとなっ!”
太陽からの光のエールをもらった俺は、準備に取り掛かった。
顔をしっかり洗い、目を開く。そして隅々まで歯磨きをする。
”別に変な事を想像しているわけではない!エチケットだ!”
そして髭の剃り残しがないか鏡で何度も確認し、髪もしっかりと整える。
だいたい髪のセットで今日一日の調子が決まる。
”今日はのってる!”
誰にも見られてないんだ。一人で家にいる時ぐらいは少しぐらいナルシストになってもいいだろう。
そして準備が終わり時間を見るとまだ七時半だった。
いつも仕事に行くときバタバタで準備していた俺。それにこんなに準備に時間かかっている事など今までなかった。
やはり、男でも気になる女性と会うとなると、自然と準備も念入りになってしまうものだ。
そしてコーヒーを入れ、ゆっくりとした時間を過ごしていた俺。
すると、八時すぎ頃に彼女からラインが来る。
美華 ”ごめ~ん!今起きた!”
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます