第17話  俺より気持ち上?

 俺の言葉を聞き、そして彼女は答えた。


 唯愛「はい。そうなんです」

下を向き少し悲しそうな顔をした彼女。

やはり突っ込んではいけない質問だったのかもしれない。


けれど...


"ここで聞かなければ一生後悔してしまう"

と頭によぎる。


 亮「俺...美華ちゃんの事支えてやりたいんだ。まだ、彼女の事知らない事だらけだけど、俺は彼女と出会ってから人生が変わった!毎日が楽しくなったんだ!そして...辛かった時に何度も彼女の一言で救われた...。だから、だからっ!」

彼女に必死の思いを伝える俺。


そして彼女が答えた。

 唯愛「私は美華の事誰よりも好きです。愛しています。恐らく、そこら辺の男の人には負けません!だから本当は美華の事話したくないのが本音です...」

彼女の言葉は芯が強く意志が固かった。


その言葉に一瞬ひるんでしまった俺。

少しばかり沈黙が続きさらにひるんでしまった。


 "さすがにここまで言われたらな..."

とそう思っていた時、彼女が口を開いた。


 唯愛「でも...亮さんは、私が美華と同じくらい大好きな彼の事を支えてくれました。前に進ませてくれました。私にはあの時、彼にそんな事なんてできなかったですから...」

そして俺が答える。


 亮「いや...今思えば、俺は何もしてやれなかったよ...もっと早く...だったら...」

そう。

もっと早く彼の会社での事情に気づいていれば、今もこうして3人で買い物にいけてたかもしれない。

思い出し、悔しい気持ちになってしまった俺。


そんな様子を見た唯愛ちゃんは俺に微笑みかけてきた。

 

 唯愛「海はまだ今も私の心の中で生きてます!彼が私にずっと言ってきます。亮さんのいいところいーっぱい!」


その言葉に俺は、我慢していた涙が流れ始めた。


 唯愛「もお〜亮さんっ!美華の時には凄い勢いで言ってたのに海の事になると弱っちゃうんだから〜!でも亮さんの気持ち初めから伝わってますから大丈夫ですよ!美華の事も好きな事もっ!」


 亮「えっ?俺誰にも言ってないけどなぁ..."小春さんにはチラッと言ってたかもしれないけど"」


 唯愛「顔に書いてあります!亮さん嘘つけない人だから、すぐわかりますよっ!誠実な人だし。だから教えます!美華の事」


ようやく俺は彼女の事を教えてもらう事の許可を得た。



そしてその内容とは...




 唯愛「美華のご両親他界していないんです...」

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