忘れられていた男(五)
盛春[五月]三十日の朝。北の老人[ハエルヌン・ブランクーレ]は、オルコルカンにイルコア各地の長老を集めて、話を聞いた。ウストレリの皇帝にあたるような存在であると聞かされていた長老たちは、みな、恐縮すること、この上なかった。
しかし、老人は、平民には優しい人物だったので、彼が話しかけつづけるうちに、長老たちの緊張も解け、恐るおそるかつ、鉄仮面の目を気にしながら、老人の質問に答えた。
長時間の
昼から、老人はエルバセータに向けてゆるゆると出立した。
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