偽物の〝キス〟




潤希とのおふざけ〝キス〟から3日。




私は、今、潤希の部屋にいる。




あろうことか、

潤希にベッドに押し倒されてる状態。




「...............っ、じゅ、潤希っ、」




普段、ここまで近づかない距離感。




その距離感にドキドキしながら名前を呼べば。




「お前.........さ、ムカつくんだけど、」




目の前には怒ってる様子の潤希。




でも、私は........................




「潤希は、幼なじみじゃない」




再び言葉を口にしたとき。




「............んっ、」




事故の〝キス〟よりも。




不意打ち〝キス〟よりも。




おふざけ〝キス〟よりも。




どんな〝キス〟よりも乱暴に塞がれた。




しかも、角度を変えながら何度も。




でも、私はこの時、確信してしまった。




潤希の〝キス〟は、

愛のない偽物の〝キス〟なんだって。

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