最悪な春

コーク

最悪な春


『代表の式辞』


 進行役の声に続き、今年の首席入学生が壇上に立ち、胸ポケットから取り出した紙を広げ、マイクに近づけた口を開いた。
















『居心地の悪そうな風が頬を逆撫で、覚醒した太陽が紫外線をむけ、新たに誕生した害虫どもが湧き、桜の花が咲いては散る、咲いては散る、を繰り返す季節になりました。』

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