08 セーラー服(真央&理央)

 理央がぴろんと広げて見せてきたそれに、俺はため息をついた。


「それを着ろと」

「そう!」


 確かに俺は身長が低くて身体が細い。セーラー服くらい簡単に着られるだろう。しかし、ホイホイと要求を飲むのもなんだか釈然としない。


「着たら俺にメリットは?」

「女装の興奮が得られる」

「そういうのじゃなくて。理央は何をしてくれるんだよ」

「気持ちいいことしてあげる」

「はぁ……」


 理央は期待に目をらんらんとさせていた。


「ラーメンで手を打つ。大盛。チャーシュー丼つき」

「おっけー!」


 俺は下着姿になり、セーラー服を身につけた。スカートのホックを留めるのに時間がかかった。女の子というのは毎日こんな面倒なことをしているのか。


「おおー! 兄ちゃん、くるって一周回って?」

「はいよ」


 下半身がスースーして心もとなかった。胸の辺りはパカパカしているし、とても上手く着こなせているとは思えない。


「写真撮っていい?」

「一枚だけな」


 俺は手で目元を隠し、撮らせた。見てみると、何だか風俗嬢のスチル画像みたいだった。

 もういいだろう、と俺がスカーフを外そうとすると、理央が俺の手を掴んだ。


「えっ、まだ脱がないでよ。これからが本番なんだから」

「まさか」

「このまま、しよう?」


 俺はベッドに押し倒された。理央の手が、太ももに這ってくる。スカートをめくらず、そのまま下着の上からくにくにと刺激してきた。


「んっ……」

「やべえ。兄ちゃん、マジ可愛いよ」


 そそり立ってきた。理央はスカートの中に頭を突っ込み、しゃぶってきた。


「あっ……はぁっ……」

「女の子の格好してるのに、声は男なんだよなぁ。そそるよ」


 ぷはぁと口を離した理央は、次は乳首をまさぐり始めた。


「あー、ブラジャーとかもあれば良かったな。次、準備しとく」

「次があるのかよ……」


 執拗な指の動きに俺はまたうめき声をあげた。俺の身体のことなら理央はもうよく知り尽くしていた。


「はぁん……」

「兄ちゃん、マジここ弱いね。開発したのはオレだけどさ」


 舌が加わった。俺はびくんびくんと身体をのけ反らせた。これはまずい。結局、乳首だけで俺は達してしまった。


「あーあ、汚れちゃったね。これ高かったんだよ?」

「一体どこからそういうのを見つけてくるんだお前は」

「オークション。だから本物だよ?」


 まあ、これを着て外に行けと言われるよりマシだったか。俺は長い間、セーラー服を脱ぐ気が起きず、そのままベッドに横たわり、理央が後処理をするのを眺めていた。

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