化物Ⅱ‐N&Ⅱ‐Ⅱ:ペトラ・ルージュ「魔王追っかけ」

「魔王様…一体どこに……」

 私は今日も今日とて魔王様を、ディアボロ様(2世)を捜していた。

「これだけ目立っているというのに…!!」

 どうして気づいてくれないのですか!!魔王様!!

「はぁ…仕方ない、今日はもう諦め――」


 ――。


 今、何かが爆速で真横を通り過ぎていった。

「あの力……魔王様ならありえる!!」

 私は魔獣使い―――つまり、魔獣を見せれば気づくはず…!!

「ガルゥ…」

 影から『ヴァウ』が顔を出す。

「あなた……行きたいのね。」

「ガルゥ…!!」

 何を言ってるのかは理解できない。

 しかし、何を思っているのかは理解る。ちなみにこれといった理由は特にない。何となく分かるのだ。




「違かった…?」

「ガルゥ」

「訳のわからないことを言ってたけど、『ディアボロ』という名を知ってそうだった…?」

 ……なるほど。

「その人の身元は?」

「ガルゥ、ガルルル」

「学生っぽかったのね。」

 学生で、人外的スピードを持つ。

 やはり……。

「鍵はあの、とんでもないオーラを放っている学校にあるようね…!」

 待っていてください、魔王様!!!

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