『繰り返す病』

ひとは、親しくなると

私に触れたがる。


頭を撫でたり

肩を寄せたり

ハグしたり、手を繋いたり


おとこでもおんなでも

あまり関係が無い。


だんだんと、下へ降りていって

「そこに押し入っても、

私の心に触れませんよ?」

と、言ってしまいそうになる。


あなたの熱は感じるけれど、

私の熱はどこへ行ったのかな。


時々心の病に罹る。

中学生のように、はしゃいだ恋でも

ふと我に返ってしまう。


そして、突然吹いた強い風に

心まで流されて

「またね」

と言って、それっきりだ。


「お風呂に入った後でいいから、

足の指を舐めてくれる?」

一番下まで降りたら、

またはじめに戻れるのかな。



     Fin.

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