仕事
せっかくの休みだったのに...早く終わらせるか。
「純花、依頼が来た、パパっと終わらせてくる」
「わかった、早く帰ってきてね?」
「もちろん早く帰るよ」
純花とハグをして家を出る。
仕事をするのは気が重いがしょうがない。
縄を手から出して建物と建物の間を通る、そして誰も来ないような裏路地に行き、ボロボロの扉を開ける、中には誰もおらず、物音1つしない。
今回の依頼は警察庁から、能越持ちのデストロイヤーと呼ばれる数々の殺人を犯し未だ素顔が分からず、ゴリラのような大男という話もあれば、スラリとした長身の男だという話もある、どちらせよ危険人物であることは変わりない。
さて、どうしたものか、逃げられたのか、それとも...。
サクッ...
「終わった、場所は●●だ、あと片付けよろしくね〜」
「了解しました、お疲れ様です。」
あまり手応えが無かったな、もっと骨のあるやつだと思ってたのに、ガタイもあんま良くないな。
「な...何が起きた...」
「あ、まだ起きてたの、簡単だよ、僕の能越「毒針」でお前を刺した、それだけだよ。」
「でもあの時、確かにお前は前を向いていた...」
「あれ、知らないの?僕の能越「毒針」は空間からも出せるんだよ、ってあれ、死んじゃったか」
純花が待っているから早く帰らなきゃ。
再び「縄」を使い、建物と建物の間を通り抜けていく。
時刻は18:30そろそろ夕飯の時か。
「ただいまー」
「っ!?おかえり〜!」
純花が腕を広げながら飛んでくる。
「おっと...」
「お仕事お疲れ様!」
「ありがとう」
「今日の夕飯はねカレーだよ!」
「カレー、いいね」
手を洗い、リビングに行く。
「美味しそうなカレーだね。」
「ありがと!」
「はい、召し上がれ♪」
早速カレーをスプーンで掬い口の中に入れる、うん、美味しい。
「すごく美味しいよ」
「ほんと!?良かった」
暗殺者だけど幸せです。 ぱいん @h25Pine
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