語り口がライトで、導入も「おっ」と思わせる軽妙さありけり。
文章、言葉遣い、配置のどれをとってもかなり読者に対するホスピタリティ高めで疲れずに読めた。
一人称であるということを意識した独白やセルフツッコミもなかなか良き。
内容はやや人を選ぶというか、テイストをエロ男子に振ってるところがあるので好みがわかれるところ。
とはいえ、そこまでエグくもなく、どことなく漂う『ちょっとえっちな90年代ラノベっぽさ』は逆に令和では新鮮かも。
ストーリーは比較的王道な異世界転生をなぞっているので、目新しさは少ないかもしれないけど「こういうのでいいんだよ」という安心感がある。
全体的にハイレベルで、普通に書籍化してもいいレベル。
個人的には、もうちょっと評価されてもいい作品だと思う。