第8話 気になるあの子の好み

俺は家に帰ってから悩み続けていた。

どうする......どうすればいいどう聞けばいいんだろうか。

いっそ素直に聞いてみるのはどうだろうか、初めて2人で出かけるのだ、最初の印象というのは大切だ慎重に行くべきかもしれない......

いや、でも、サプライズ的なものが女子にはウケると聞いたこともある......

どうすればいい!!



考えた末に俺が出した決断は

聞くという選択肢を取る事にした。

なんだ!?チキン?言ってろ非リア共、野次を飛ばしてきた空想の非リア共を蹴散らしながらメッセージアプリを開く。

〈谷川さんってこうなんというか好きな物ありますか?〉

......焦りすぎて文章がおかしくなってしまった。

取り消すか?いや、でも

そんなことを考えているうちに既読が付いてしまった。

〈ふふ、デートプランを考えるための探りかな?もうちょっとバレないようにしないと〜〉

やはりバレてしまうか......

〈返す言葉もありません......〉

〈ふふ、じゃあ勉強を先にするのはどうかな?雑談しながら私の好みを探ってみなさい〉

〈無理ゲーでは......?〉

心が読める相手に心理戦?勝てないに決まってる。

〈え〜、せっかくあなたの好きな人が一緒に勉強しようって言ってるのにその言い方は酷いなー〉

〈謹んでお受けいたします、よろしくお願いします、日程はいつ頃になるでしょうか〉

〈急にかしこまりすぎ声出して笑っちゃったじゃん〉

笑ってくれたなら良かった......救われた気分だ。

〈じゃあ、明明後日なんてどうかな明後日は美咲と遊ぶし流石に明日はいきなり過ぎるでしょ?〉

明後日は俺も悠真にコーディネートしてもらうのでちょうどいいな

〈それでお願いします〉

〈はーい、楽しみにしてるね〜場所は私のおすすめの場所でいいかな?長く居座れるし落ち着いた雰囲気の場所を知ってるんだ〜〉

〈本当か!?助かるよ〉

俺では落ち着いて話が出来そうな場所なんて思いつかないのだ慌てずにすんだよ......

〈ふふ、勉強出来る日を楽しみにしてるね!〉

〈頑張ります〉

「ふぅ、頑張らないとな」

俺はさっさと夏休みの課題を少しづつやりながら考えるどうしたものか......

今まで女性経験など程ないのだ、一個下の妹や悠真のお姉さん、あと少しの女子友達と話す、程度の経験しかない俺にとって楽しませるということは何よりも難しい難題である。

「まあ、なるようになるだろう」

俺は楽しさと心配で心がぐちゃぐちゃになりながらも頑張るしかないとその雑念を振り切る。

「今日は疲れたし風呂はいって寝るかぁ」



作者です

応援よろしくお願いします……

※ヒロインの名前がずっとしっくり来なくて、変えました芹奈(せりな)が正しいです、変わっていないところがあれば教えてください。m(_ _)m

旧名 紲(せつ)



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