番外話 神愛=悪意敵意憎悪=反逆ノ時
「久しいな、狂悪ども」
「誰に口を聞いていると思っているのだ?私は神王帝だぞ?貴様の様な野蛮な英雄で、下界の王帝とは比べ物にならない。貴様など容易に潰せ……」
ジンは神王帝がそう言い切る前に顔面を切った。しかし神王帝がそれで死ぬ訳が無いので、更に切り裂こうとすると、他の神がそれを邪魔する。
「何をする!原王帝!」
「それは捨てた、今の俺は竜王帝だ。もう原王帝は捨てたんだ。だからもう関係ない。もうお前らに、神々に従わない。俺が従うのは世界だけだ」
「何を!?世界新様は此方におられるのだぞ!?」
「俺は世界神を世界と認めない。世界の権能を持とうが、世界の意思では断じてない」
ジンは神々にそう言い放つと、神々は怒りに震えた。当たり前だ、神々の王を、世界の王と信じていたのを否定されたのだから。
神々は怒りを乗せた拳を、脚をジンに喰らわせようとする。しかし防がれてしまう。神々でも容易に出せない程の硬度を持った結界だった。神々は驚愕し、固まる。なぜ、これほど結界を使えるものが野蛮な英雄に味方しているのか。そんな疑問が神々たちの中に巡る。
「戦場では固まるもんじゃないぜ?」
『
ジンが神二人に腹に邪力を纏った拳を入れ、腹に大穴を開ける。
「お前らさ、舐め過ぎなんだよ。俺たち、死線を何度も超えてきた英雄のことを!!」
「本当にその通りだぜ。お前らは俺たちのことを甘く見過ぎだ」
【侵食の護蛇】ナーガ
「結構な間、そこの席についてたでしょ?もう降りなよ」
【理の賢狼】フェンリル
「まぁ、問答無用で降ろすけど」
【輪廻の猟犬】ケロベロス
「でも、自分で降りてくれた方が助かるけどね。手間とか掛からないし」
【運命の旅人】バハムート
「そんなことあり得ないと思うなぁ。このプライドだけは一丁前のバカたちだし」
【憎悪の大蛇】テュポーン
「まぁ、どうせ戦うことになるんだから気にしなくて良くない?」
【回帰の蛇竜】ヒドラ
「めんどくせぇ……だけどせっかく此奴等の情けない顔が見られるんだ。いっちょ気張るか」
【幻影の獣王】グリフォン
「私の怒りは今、頂点に登っている。私の言いたいこと、わかる?逃しはしない、全員殺すっていうことだよ」
【変化の合獣】鵺
「これがアカを苦しめた奴らですか。皆殺しにしますよね。イバラ」
【困難の酔武者】酒呑童子
「そうだねぇ、アカにはいつも世話になってるからね……アタシも頑張ろうかな」
【生命の女帝】茨木童子
「ふふふ、これはいい実験になりそうだ」
【禁忌の蛇王】バジリスク
此処の神域に居るのはこれだけだが、他の神域に居るのを入れると、途轍もないほどの英雄がいる。
神vs英雄の決戦が今、始まる!!!
【侵食の護蛇】ナーガ戦
「なんだ、なんなんだ!?何故こんなにも固いのだ!?たかが人間のはず……!」
「俺は護蛇だぜ?防御が固い、そんなのは予想をしとけ、よ!」
ナーガは自身の腕で防いでいた神の攻撃を弾き、その神に回し蹴りを加える。そしてその神が持っていた剣城を手に持ち、空中で剣を振ると、斬撃が飛び出してきた。周りにいた神はそれに反応が出来ておらず、素直に斬撃で切られてしまった。
「なっ……!神力が吸われてる!?まさかお前が……あり得ない、あり得ない!!」
「それがあり得てるからこうなってんだろ」
ナーガは神の言葉にそう返事をした後、神々から吸い取った神力で武器を形成する。そして0.1秒も経たぬうちに武器を放射する。
「やめろ!やめろやめろやめろ!!!」
「お前等はそう頼まれてやめたか?」
ナーガはそう問いかけた後、神々に答える隙を渡すことなく、神々でさえ耐えれないほどの重力で押しつぶした。
【理の賢狼】フェンリル戦
「あぁ、遅いね。ははは、この程度の実力で神を名乗っていただなんて……笑っちゃうね。この程度なら僕でも神を名乗れるんじゃないの?」
フェンリルは神々に対してそう煽ると、神々は綺麗なまでにその煽りに乗り、フェンリルに対しての攻撃の速度を速めた。しかしフェンリルには届かないのか、フェンリルは余裕な笑みを崩さず、その攻撃を避け続ける。
「遅い遅い!!これなら君達が僕たち英雄に課した試練の方が手応えあったんじゃないの?」
フェンリルは神々に向かって煽って、煽って、煽りまくる。何故そこまで煽るのかがわからないくらいに。その理由は屈辱を感じさせる為。それが神々の一番の苦痛だから。
「かはっ、はー、はー……ごひゅっ!?」
「勝手に休んでんじゃないよ。僕の鬱憤はそう簡単には晴れないんだよ!!」
フェンリルは神力の使いすぎで息が絶え絶えになっている神の腹に蹴りをかます。神は立ち上がる体力も、反抗する体力も残っていないのか、蹴られたまま立ち上がって来ない。
「まぁいいよ、もう。俺はお前等ほど非情じゃない。楽に殺してやるよ」
『
【輪廻の猟犬】ケロベロス戦
「せっかく俺が輪廻の輪を出してやってんのにさぁ……お前ら弱すぎだろ」
此方も此方であるが、此方は仕方ないと言えるだろう。通常の状態だと英雄下位レベルなのだが、輪廻の輪状態だと、英雄最上位レベルになるのだから。
『
「だから弱いんだって」
一柱の神の魔法がケロベロスに向かっていくのだが、ケロベロスはその魔法を右手で弾く。そしてケロベロスはお返しと言わんばかりに、魔法を弾いた手を挙げ、魔法を放射する。
『
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