第6話 目覚め

142:邪悪存在

なぁ、初期化されてる俺に半数を倒されてるのどんな気持ちなんだ?


143:嫉妬の悪魔

あぁ!!もう!ムカつく!


144:傲慢の悪魔

マジでアレ何よ?初期化されたとは思えない程だったぞ?


145:暴食の悪魔

そうそう、もう全盛期の頃に戻ったのか?


146:邪悪存在

アレか?名前は『主天ノ亡霊帝』

効果は今までの主人の力を扱うというものだ

初期化された今の俺には5秒が限界だけどな


147:悪意の悪魔

あぁ、だから少し経ったら気絶したのか


148:邪悪存在

全員を倒せなくて少し悔しいけどぶっ潰すって言ってた悪意を一番に倒せて俺は満足や


149:悪意の悪魔

ハハハ、やばい、めっちゃキレそう


150:色欲の悪魔

でもさ、稀代の英雄の力を借りても最後の1秒で僕を仕留められなかったよね?


151:邪悪存在

ウッウッウ( ;∀;)


152:憤怒の悪魔

嘘泣きはやめてもろて


152:悪意の悪魔

ハッハー!ザマァみやがれこのクソ蜥蜴がよぉ!!


153:色欲の悪魔

一番最初に倒された雑魚は黙っててもろて


154:虚構の悪魔

あーあ、言われちゃったな、最高位悪魔序列二位の悪魔さん


155:邪悪存在

あー、やっぱり悪意は二位に落ちてんのか

まあ昔から色欲に抜かれそうな感じはしてたしな


156:悪意の悪魔

酷ない?泣くで?俺の心はボロボロやで?

お前等人の心を何処に置いてきたんや!


157:嫉妬の悪魔

転生した時に捨てたわよ?


158:傲慢の悪魔

同じく


159:怠惰の悪魔

同じく


160:邪悪存在

同じく


161:虚構の悪魔

同じく


162:憤怒の悪魔

同じく


163:暴食の悪魔

同じく


164:色欲の悪魔

同じく


165:憎悪の悪魔

同じく


166:強欲の悪魔

同じく


167:憎悪の悪魔

逆に悪意は人の心を捨ててないのか?


168:悪意の悪魔

いや、捨ててるけど


169:邪悪存在

>>168 捨ててんじゃねえか!


170:悪意の悪魔

悪魔やってる時点で今更だと思う


171:嫉妬の悪魔

まぁそうね、でも言い出したのは悪意よね?


172:悪意の悪魔

ふっ、話をしようじゃないか


173:邪悪存在

話をしても良いけどお前が言った事実は変わらんからな?


174:悪意の悪魔

うっ!?


175:怠惰の悪魔

ダメージを受けててワロス


176:憎悪の悪魔

てかアカ、お前は少し眠った方が良いんじゃねえか?だってお前はあんだけの力を何兆年ぶりに使ったんやろ?だったら眠って休憩したら良いだろ


177:邪悪存在

せやな、眠らせてもらうわ

それじゃあな、今度はもっと早く会いにくるわ




俺はそう考えながら邪悪で罪を背負った能力の集まりである掲示板を閉じた。掲示板を閉じた後に目を閉じて指で押さえていると抑えていた眠気が襲ってきた。本来の俺等は眠りは全くと言って良いほど必要が無い。しかし大量の力を使った場合は別だ。その大量の力を行使したままの状態を維持していると能力が使えなくなってくる。


正確には放置していると能力の一部分が機能しなくなり、意思が無くなって主人を乗っ取り、周りを滅ぼす暴走装置となる。俺は心象世界にベットを召喚してからバフンッ!と勢いよく寝転がる。おやすみ、俺はそう心に告げながら眠りへと堕ちる。


ー花唄未亜ー


私は何をしていた?何故眠っている?私は学校から帰ってた途中だった筈なんだよ。私はそう思いながら目を開けようとする。だけど私の目は開く事を知らないと言う様に目が開かない。何故?そう思ってから次の瞬間に理解した。あ、これは唯眠くて目が開けれないだけだね。


私はそう考えながら『まだ眠い、寝ていたい』と抗っている瞼を強制的に開かせる。私が強制的に目を開かせた先の光景は私の部屋では無かった。私の部屋には無いのがある。それに私の部屋の壁の色とは違っている。うーん、此処が何処か分からないし何故此処に居るのかもわからないなぁ。


私がそう悩んでいると頭に強烈な痛みが走った。イタタ、思い出した、私はあの怪物と戦闘してその後に気絶したから運ばれたんだ。私はそう考えながら額に手を当てるとゴワゴワとした感触の包帯が其処にはあった。あれ?私ってあの怪物との戦闘で怪我したっけ?


私はそう思い、記憶を探っていると見つけることが出来た。私は優香が吹き飛ばされた時に私が庇ったんだけど何処からか石が飛んできたんだよね。その石って額に当たってたと思うからその時のやつなのかな?どうなんだろ?そう思いながら私はベットから起き上がる。私は起き上がってから手がちゃんと動くか確認する為に手をグー、パー、という動きを繰り返す。


「起きてるかな?未亜。私は何を言ってるんだろ。未亜は一ヶ月も起きてないのに…………ほら、今も……………未亜!?」

「ははは、おはよう?優香。優香が無事そうで何よりだよ」


私がそういうと優香はその場所に固まった後、情報を処理できたのか瞳に涙という水を浮かべてベットに座っていた私に泣きながら抱きついてきた。ごめん、私はそう思いながら私も優香に向かって抱きつく。それから数秒後、私の心に多くの感情が浮かび出した。『安心、喜び、驚き、期待』それだけじゃ足りない感情が溢れてくる。


よかった、本当によかった。私はそう思ってから、この感情は私の感情なんだって理解した瞬間、私は優香と同じくらいの涙が瞳に浮かんできた。今の私にはその涙を抑える方法は知らなかった。だから私の瞳からは涙が溢れてきた。






______________________________________________

□心象

能力達の心と属性によって景色や空間が変わる。ちなみにだが、イッチの心象は変幻自在とかいうふざけた性質である。とは言っても最初からこうだった訳ではない。イッチの前主人が半精霊半神になった時にこういう性質へと変化した。


補足:よくイッチが使っているのは三つ首の黒紫色の竜種が祀られている宮殿と色々な機能がついてある屋敷。

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