協力者(シンパサイザー)編
第12話 学校祭アフター
だが、つまらなかっただけで、別の騒がしいヤツと絡むようになり暇になることは無かった。
霧江との関係は相変わらず悪いままで、修復しようと思いつつも、いつもタイミングを逃してしまう。
霧江の方は、私に罪悪感があるのか度々視線を送ってくる。でも、目が合うとすぐに逸らし、話しかけようとしても意地を張っているのか無視されてしまう。
もうすぐ夏休みだ。それが終われば体育祭。前期の期末テストをして一週間の秋休みを挟めば、二年生のビッグイベント「修学旅行」だ。
夏休みなんて特にすることはなく、無意にダラダラしているだけで時間が過ぎていく。気づいたら、登校日の一週間前で急いで宿題を片付ける。毎回こんな感じだ。
だから、夏休みは特に楽しみではなく、今のように関係が悪くなっても霧江を見ていられる学校の方が私にとっては良いのだ。
「おい、聞いてんのか?」
あーはいはい、こいつを忘れてました。
共哉とは、放課後に話すような仲になっていた。放課後、共哉の部活がない時に、情報交換をするということで一緒に下校するようになったのだ。
通学路は途中まで同じ方向だから、分かれ道まで一緒に話している感じだ。
ーーはぁ、霧江と一緒に帰りたいなぁ。
「別に、特に変わったことは無かったよ」
「そうか」
情報交換と言っても、私と霧江、
とは言っても、部活での朝日の情報が手に入るのは利益だったりする。
「そういえば、夏休みに二人で出かけるって」
「それを先に言えよ!もし夏休み中に付き合ったらどうすんの!」
「だから、前も言ったけど二人が付き合うのは体育祭なの!だから、まだ大丈夫なの!」
「それが本当だとしても『大丈夫』なんて言ってる余裕なんてないからな」
「__うっ」
確かに、共哉の言っていることは正しい。夏休みの期間と合わせても、体育祭まで一ヶ月ちょっとしかない。
「夏休み、尾行するぞ」
「えー。夏休みになってまで霧江と朝日が一緒にいるとこ見たくないよ」
「わがまま言うな。体育祭に付き合うなんて確証ないんだから」
「本当だってば」
こうして、白紙だった夏休みの予定にやることが一つ追加された。
あとがき
ご視聴、ありがとうございました。今回は少し短めだったので、少し状況を整理していきます。
深雪は優斗と付き合うため、三回学校生活を送っている。(
一回目は
三回目、学校祭の日に死のうとしたところで共哉と出会った。
共哉は朝日のことが好きで、二人を離すために行動している(共哉は
大まかにこんな感じです。
深雪と共哉の関係は側から見たら、どういう関係でしょうか。
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