season2

第35話

「春、弟いるのかよー！知らなかった！」

「え、会った？で、そんな驚いたのか？」

秋と冬、どっちかな。

「ちげー。俺のバカな妹の彼氏なんだろ？」

「…え、あの子？…辰巳の？」

冬に会ったのか。でも尚巳ちゃんはかわいい女の子で、明るくて元気いっぱいだった。辰巳とはちょっと違う？

「はー、ありえな。冬くんはなにを間違えた？」

「いや、お前の妹かわいいな」

秋の言ってた通りの美人だった。その割には気さくでおちゃめさもあったなぁ。

「は？ありえな。春は尚巳に会った？」

「まあ、うん」

「あんなやつ迷惑だろ」

「いや、いい子だったよ。冬はあんまり人に懐かないやつだけど、彼女とは楽しそうに話してた」

「悪いなぁなんか。合わせてくれてそ」

「いや、そんなことないって」

「尚巳は、道覚えられないから、あちこち1人で行ったりとかできない。だから、冬くんは迎えに行かないといけない。まじ迷惑だろ？」

「そんなに覚えられなのか？」

「もともとそうなんだ」

「冬はそんなこと一言も言ってない。冬はお前の妹のことすごい気に入ってる」

「へんな趣味だ」

「冬は変なやつじゃねーし」

「ふーん、かわいい弟か」

「そうだな」

「ますますやだな。尚巳あほで迷惑かけるし。いらつかせるしな」

「いや、お前あほあほ言うなよ」

「春は優しいな。きっと冬くんもくそ優しいやつなのか」

「…冬は優しいけど。てゆーか、辰巳は妹のこと悪く言いすぎ」

「そうか？普通じゃん」

「…そうなのか？」

俺には妹いないからわからないけど…