第33話

「冬くん」


「はい?」


「なおみーは髪の毛細いから、アレンジ自在なんだよ!そしたら、なおみーモテすぎてやばいかもしれない…!」


「えーそんなことないよー」


テスト訂正を無理やり終わらせたあとは、のんちゃんの家で指導を受ける。


「ある!とりあえずーツインテールにしてみたよー!ね、かわいいっしょ?」


「なんか、幼く見える…かも」


「なるほど?ではこれは?三つ編みで秀才ガール!うちのお姉ちゃんが学校にしていくんだ!私は似合わないけどなおみーかわいい」


ささっと編むのんちゃん。プロなのか?


「…ちょっと大人しそう」


「ふんふん。これはどう?ポニーテール。なおみーはなんでも似合う!うなじきれーななおみー素敵。さーて冬くん、どう?どれかできそ?」


「結ぶだけなら…」


のんちゃんに手取り足取り教えてもらう。


「なんだかー冬がやると美容師さんにやられてるーって感じ?メイクとかも覚えられるかな?」


「え、尚巳はメイクとかする?」


「モデルのときやってもらったー!写真ある!髪型はね~いろいろしてもらったけど」


「よし、ポニーテールできたよ」


「おー!ありがとう。えっとー雑誌のちょーっと端っこに載ったの」


尚巳は携帯から写真を見つけていた。


「あー、たしか街角写真?とか言って撮ったんだよね。ほら冬くん見てよ」


「…なんか、大人っぽいな」


すごく、美人で大人で。尚巳は成長したらこんなになるのかな?


「かわいいよね?ね?なおみー超かわいい」


「ありがとうのんちゃん!」


超かわいいーなんて、のんちゃんの前では言えねー

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る