第28話
「あーあ、まだ投げたばっかなのにー」
「残念。みはりつけてるとか聞いてない」
「ズボン着てるから超ださいよー」
尚巳の話はずれてしまった。ふ、かわいいな。
「いいよ。魔除けで」
「ん?どういうことー?」
「尚巳はかわいいから、ダサいと誰も近寄らないよーになって俺は安心する」
「そーなの?でも、かわいい格好の方がいいなぁ」
「うーん、そうだけどね…」
遊び場にはりつく教師とか。かなりうざい。金井くん?なんで?な顔されるとか。
どういうことだ。
「はーあ、1日目は終わりになる。早いな」
「手を繋いでお散歩もいいね」
いや、普通に帰り道を歩いてるだけだけど。
「冬ー」
「なに」
「尚巳といて楽しい?」
「楽しい」
「そう?なんか、尚巳だけ楽しいかな?って思ってた!だって勉強しないとでしょー?」
「するよ?普通に。でも、尚巳と遊べる時間もったいないじゃん?」
「冬」
「なに?」
「明日も遊ぼう」
「もちろんそのつもり。のんちゃんはいいの?」
「のんちゃんは忙しいの!勉強がね」
「だろうな」
「冬はよゆーだぁー」
「そうともいう。友達より俺を優先で遊んでよね」
「はーい」
やったー!独り占めだ!嬉しい!
んで次の日は、飯の後、アイスを食べに行く。
「んーおいしー」
「うまそうに食うなぁ」
「冬は?いる?」
「いらない。寒くなる」
「おいしー」
見てるのが楽しくて、嬉しい。
…て、また教師とか。こんな若者の店に来るなよな。
「こら、テスト期間だぞ。家に帰れ」
「はい、帰ります」
尚巳にアイスを持たせて店を出る。カップに3段乗ってるので中でゆっくり食べて欲しかったな。
ちくしょー楽しいはずが!嫌な気分にさせられた。
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