冬
テスト
第26話
尚巳と学校でいちゃいちゃしたいとは思わないし、というかいちゃいちゃ…俺きもい。
でもせめて週に何度かは2人で会いたい。
いや毎日会ってるのに、意味がわからない!
「冬ー!テストだよ!」
尚巳、実力テストのこと言ってるのか?
「それが?」
「勉強教えてー」
「しなくてもよくない?」
「ちょっとー。尚巳赤とったら居残りでしょーかわいそーじゃん」
「そうそう!」
うざい女子に絡まれた。
「早く帰る理由は?」
「ない!でもー1人で残りたくない!」
「あ、そう」
「うわ、金井ひど」
なんなんだこの言われようは。
「尚巳、勉強は自分でするか、友達とやれよ」
「うわ、金井は友達じゃないってか」
「はぁ、最低男」
「わかったー勉強しない!」
「えー尚巳なんでよ!無理にでも教えてもらいなよー」
「だって勉強無理!どーせ覚えられないから!居残りする」
「んもー尚巳教えるからー」
「一緒に帰るからー」
はー女子はうざいな。
昼休み、尚巳がひょっこり男子の群れにやってきた。
「冬、ちょっとおいで」
「なんだよ」
「おい冬をどこにつれてくんだ?」
「俺ら話してんだけど?」
いや、どうでもいい話だけども。
「いーから!」
え、手を引っ張られた。廊下にいくけど…
「どこ行きたいわけ?」
「どっか」
「屋上でいい?」
「うん」
ったく。なんなんだよ。
「ねー冬」
「なんですか」
「友達じゃないよ!彼女だよ!って言うかと思ったー」
「ばか。掘り返すな」
「友達の前で言ったら恥ずかしいんだよね?だから言わなかったんでしょ?」
「俺に言うな……尚巳、そもそも残る意味ないから。赤とっても、部活してないから関係ない」
「そーなのー?やった!」
尚巳は大喜び。はーかわいいな。
「まあ俺は居残り勉強してもいいけど」
「えー冬と勉強したくなーい」
「確かに、尚巳は勉強する気ないのにさせたくない」
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