第14話
珍しく冬が俺に聞いてきた。
「秋の部活してるとこ見たいらしいけど…」
なんかよくわからないけど、尚巳ちゃんのためなら普段やらないこともやろうと思うらしい。冬も尚巳ちゃんと一緒に部活やるかな?
なんて考えてた。
でも、目的は俺のため?
これは、冬知らなかったんじゃないの?
大丈夫か?
尚巳ちゃんは俺に部活を勧めるかのようだった。でも、部活なんかしてたら、冬のために動けない。尚巳ちゃん、お願いだから俺に部活を勧めないで、冬に部活を勧めてほしい。
家に帰ってきたら、冬は謝ってきた。
…目的は俺のためだけど、部活ではなくて女の子!?選び放題は女の子?部活じゃなく?
尚巳ちゃんには驚かされる。
うーん、少し変わってるのか?
でも気が済むまでやらせてあげたそうだったから、翌日も試合に来てもらった。
冬が応援に来るなんてないから、少し照れ臭い気もする。
が、いきなり冬が叫んで驚いた。
男たちが一緒にいる。まさか、尚巳ちゃんと付き合ってるのが気に入らないからって嫌なことされたんじゃ?
冬に、嫌なことするやつは許さない。
せっかく元の冬に戻ってきてるのに。邪魔するな。心配したのに、冬は不思議そうにしていた。
…くそぅ、誤解ばかりだ。
尚巳ちゃんの話を勝手にした1年とはそれきり話さなくなった。バスケ部も助っ人をもう二度と引き受けないと言った。先輩はものすごく困ってた。だって、最後の試合は1週間後だから。負け試合になるだろう。
冬が嫌がることはしない。
でも、尚巳ちゃんの面倒見るのはなかなか難しい…。かわいいだけで、狙われるし。冬が対処するのに、疲れないか心配だ。
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