#17
下級ポーションの作成。
1.薬草をすり潰す
2.水と混ぜる
3.混ぜたものを濾す
難しいことは何も無い。とても簡単な作業だ。流石にこれならバカでも出来る。
ガチャンっ!バシャー!
「ふぁっ……!?」
アリルがすり潰した薬草と水を混ぜていたら、また零した。
「お、おかしいな……ま、また容器がひとりでに動き出して勝手にひっくり返ったんだが……?」
んなわけあるか、このポンコツが。
「もう一度だ!」
零れた作りかけ下級ポーションをポイッしてアリルは新たな薬草に手を伸ばす。これで何度目になるだろうか。俺が集めた薬草が無駄に消費され捨てられていく。
俺はとっくに下級ポーション納品依頼2回分の下級ポーション2本の作成を終えており、それをアリルの手の届かないところに確保してある。ワンチャン、アリルの手の届く所に置いておいたらコレすらも落としてぶちまけそう。
「うわぁあ……!?」
あっ、今度はすり潰してる最中にひっくり返した。
ふむ。結構な数の薬草集めて置いたんだけどね。もう無くなりそうだね。というか今のが最後の1回分だったね。
「あ、あれ……薬草もう無い……?」
「もう無いですよアリル様」
「お、おい……!なんでもう薬草無いんだよ!まだ1個もボクはポーションを作ってないぞ!これじゃ依頼達成出来ないじゃないか!どうするつもりなんだよキミっ!」
「あっ、ここに既に作ったポーションあるから。納品しに行こっか」
「へっ……?あ、あぁ、そうなの……?う、うん……わかった。行こ」
◇◇◇◇
「ふふんっ!この程度の依頼、ボクにかかれば造作もないね!余裕すぎてあくびがでるよ!」
まったく同じセリフをさっき聞いた気がするが多分気の際。なんにしても無事依頼達成だぜ!
しっかしアリル様は本当にすごい!薬草1本も集められず、超低難度のお薬作りも出来ない!アリルちゃんはなんだったらできるんでちゅかねぇ?
初心者依頼も残すところスライム討伐だけとなった。
俺にとっては難しいところ何も無い依頼だ。すでにスライムなら何匹か倒してるし。今更なところではある。
だがしかしこちらにはクソザコナメクジのアリル様がいらっしゃる。
アリル様がスライムすら倒せないのはご存知の通りだ。
スライム討伐依頼……これは一荒れ来るぜ……。
果たしてアリルは怨敵スライムを討ち果たしリベンジすることが出来るのか!?
次回!やっぱりスライムにすら勝てないポンコツクソザコナメクジアリルちゃん!乞うご期待!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます