#13




「パーティーは解散だっ!人の寝込みを襲うキミみたいなクズ変態ドスケベ色欲魔インキュバスとパーティーを組んであげたのが、そもそもの間違いだったよ!キミみたいなのとこれ以上一緒やっていくことなんてできるわけが無い!もう金輪際ボクに近寄らないでくれたまえ!今後、ボクの前に姿を現したら騎士団に通報するからね!わかったね!?」



パーティー結成2日目にして解散の危機。RTAかな?


しかし、ここで、はいそうですか、わかりましたと了承する訳には行かない。これから俺とアリルのイチャイチャ冒険者ライフが始まるのだ。なんとしても解散を阻止せねば。



「めっちゃごめん!」


「いくら謝られようとボクがキミを許すことは絶対に無いからな!」



くっ……!これじゃダメか!


ならば仕方ない。



「だったら俺もオマエを絶対に許さないぞアリル!」


「はっ……?いや、キミは何を言って……」


「アレは俺のファーストキッスだったんだぞ!それなのに……!くっ……。それをオマエは無理矢理に奪ったんだぞ!この責任はどうとるつもりなんだ!俺はものすごくファーストキッスを大切にしてたんだ!心の底から愛し合った恋人と結婚の約束をして、夕日の綺麗な丘でロマンチックなファーストキッスをする予定だったのに!それも全部アリルのせいで台無しになってしまったじゃないか!ファーストキッスは人生で一度のとても大切なものだということを理解ているのかアリルは!それをあんな寝ぼけてキャンディと間違って無理矢理に俺の唇を奪うとか!そんなことが許されると思ってるのか!?俺のロマンチックなファーストキッスを返せ!この変態ドスケベえっちすけっちわんたっち淫乱性欲魔人のお子様サキュバスが!責任取って俺と結婚しろ!アリルの人生全部俺にくれ!」



被害者(笑)ぶって怒涛の攻めに転じる俺氏。押せ!押せぇ!とりあえずなんでもいいから押すに押してパーティー解散阻止だオラっー!



「な、何をキミは訳の分からないことを……」



バンッ!(床を踏み鳴らす音)



「ひぅっ……!?」


「おら!アリル!どう責任取るつもりなんだ!おらおら!」


「な、なんでボクが……」


「だいたいなぁ!俺がアリルが寝ているベットに潜り込んだのだって、アリルに誘惑されたからだぞ!可愛らしい顔でスヤスヤ寝やがって!襲ってくださいって言ってるようなもんだぞ!はっ……!?まさかアリルおまえ……そうやって男を誘惑するってことは、まさかアリルは人間じゃなくてまさかサキュバスだったか!?」





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