#11
草をむしり、お薬を作って、スライムを蹴り飛ばす。この初心者3点セット依頼をこなすことで、パンひとつと1番安いボロ宿に1泊できるだけの金額になる。もうホントお小遣いぐらい。
ちなみに宿を我慢して野宿するとパンが3つ買えるので、3食食べられる。
腹を満たす為ならば野宿!となるかとしれないが、あまり野宿はオススメ出来ない。普通に治安はあまりよくない。
そこら辺で野宿しようものなら、身ぐるみを剥がされ、朝にはすっぽんぽん。運が悪ければ身売りにあうこともある。
街の外は普通にモンスターがいて危ない。
となれば多少空腹であろうともボロ宿に泊まるのがベターというわけだ。
「いいかい?ボクはベット、キミは床だ。そしてここから先には絶対に入ってこないでくれよ!君みたいな凡夫と同室するのは甚だ遺憾ではあるが、偉大で寛容で心優しいボクは、野宿するのはあまりにも可哀想だったからこそ哀れで貧相なキミに情けをかけて同室を許可してあげたのだからな?そこのところをしっかりと理解してくれたまえよ!」
あえて言うが宿代を出したのは俺である。
まぁ、でも?女の子と同室で1晩すごせるなら俺としてはそれで満足。
拝み倒してなんとかアリルと2人でボロ宿インすることが出来たが、アリルはアリルであった。
ギャーギャーと不平不満を口にして騒ぎ立てるアリル。そんなアリルにもだんだんと慣れてきて、なんかもう可愛いまである。女の子だし。
「すやぁ……」
騒いでいたかと思えばベットに横になった途端に、秒で寝息を立て始めた。うんうん。疲れてたし、お腹も膨れたから眠かったんだねアリルちゃん。まだまだお子ちゃまやん。はい可愛い。
すやすやと寝息をたてるアリルの寝顔を暫し観察。少年と間違えはしたが可愛らしい顔立ち。騒いでいても可愛いがこうして大人しく寝ているとさらに可愛いな。
ほっぺツンツンしてみる。しゅべしゅべでやぁらかぁい!
無防備な姿にムクムクとあらぬ妄想がおっきくなってしまう。いかんいかん。寝込み襲っちゃダメ絶対。
でも起きなさそうだし、ちょっとぐらいいいかな?
シコシコ。
うっ……。
……ふぅ。
(すっきり)
どれスッキリしたし俺も寝るか。
それじゃアリルちゃんの隣失礼しますね!
シレッとアリルに添い寝。
いやー、夜は結構冷えるかんねー。アリルちゃん抱き枕にしよ!
そして俺はアリルを抱きしめて寝た。
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