俺、駅でのプチ流儀
てな訳で最初に紹介するのは俺の『駅』の流儀だ。
俺の学校は良く遠くから生徒が来る学校なんだが…割と田舎だ。
最寄り駅はそこそこ綺麗なもののホームは2つ、エスカレーターは上り一つとなかなかに小規模である、大半の生徒はそこからロータリーに行き直通バスで学校へと向かう。
もう察しの良い方なら気づいただろうか?
田舎と言うものは中々に電車の本数が少なく、一つの電車に生徒が集中するのである。
そしてここで出てくるのがバスの乗車問題である!
我が学校では当然ながら人の集中する時間帯にバスを集中させる。これは長年の経験がなせる技だろうが、しかし!当然ながら争いは起こる。
要するに皆んなバスの座席に座りたいのだ!
バスの座席に座れない弱者は通路で揺れるバスの中十数分の体幹トレーニングを強いられる。そりゃ誰だって座りたいだろう。
だがこれは大変難しい至難の技である。
数十人の生徒の動向を完全に把握し、バスの座席数と何人が通路に並べるかのシュミレート、そして列の狙った所が最後尾になった瞬間列に滑り込む胆力、こう言った能力が必要になってくる。さらにバスにも複数の座席パターンがあり、先に並んだ奴らの友情により列が前後するなど不確定要素が多い、この中で確実に滑り込むのは至難の技だろう。
しかし!一瞬だけ確実に座れるタイミングがある、1番最初のバスに最初に辿り着いた場合である。この最初に辿り着く方法こそ俺のプチ流儀である。
初めに電車内での立ち位置が重要だ、改札に1番近い出入り口以外に価値は無い、この出入り口で尚且つ最前線の確保、これこそ最初のポイントだ、正直ここで最短を選ばない奴は勝負を捨てているためお話にならない、どうぞ好きに友人とイチャついていてくれ
残るのはこのポイントの重要度を知っている同志ばかり、ここで大事なのは最前線の確保である、いくら最短を選んでも最前線にいなければ意味が無い、僅かでも先に
ここで大事なのは出入り口前に陣取るタイミングである。
このタイミングは目的一つ前の駅と目的の駅の中間少し前くらいがベストだ。
このタイミングなら乗り降りの邪魔にならず尚且つ
次に駅で電車の出入り口が開く時だ。
改札機は斜め左前方にある事が多い、この時には既に定期券片手にSu◯caをタッチする準備を済ませている。
そして最前線マウントから出入り口真ん前に構え、開いた瞬間体を捻りつつ開ききる前に抜ける。
そしたら流れるように1番右の改札に向かい少し固定しながら定期券でもあるSui◯aをタッチする。
因みにここで流れるようにやるとエラーを喰らうためしっかり読み取らせる事が大事だ。(一敗)
さらに言うなら出入り口マウントに失敗するとここでも躓く事になる、出入り口マウントの成功は必須だ。
そして足早にエスカレーターへと向かう、この時の早歩きにもプチ流儀があるが…それはまた機会があれば紹介しよう。
エスカレーターは当然右側を歩きながら登る。
この時1番上の僅かな間ながらパネルが水平になる瞬間、カタパルトの要領でパネルを強く蹴れれば僅かながら労力に見合う加速が得られる。
必須ではないが出来れば決めたいポイントである。この時の加速感が堪らないのだ。
そして通路を右側から階段のある左側へとシフトしながら歩く、遅い奴らは群れになるため通行の為に右側を強要されるが、最前線を行く俺は通路を塞ぐ前に行くため左側に行ってもなんの問題も無い、更には向こうから走ってくる人も最短を狙って右側ダッシュなのでwin-winってもんだ。
そうして俺は階段まで辿り着く…が、この階段もまた鬼門なのである。
最寄り駅の階段は曲がり箇所が多く、常に次を予想しながら斜めに降りていかないと最短を攻められない…が、そんな物は直ぐに慣れるだろう。現に俺は慣れた。
まぁ階段を早く降りるプチ流儀も今度語るとしよう。
そしてロータリーに出た俺は最短でバスに辿り着き、好きな席に座る事ができるのだ。
この『好きな席』とは主に通路組が下車する際に綻びが生まれた瞬間ぬるりと割り込みやすい席だ。割り込みはヘマすると迷惑になるから繊細なタイミング測定とポジショニングが必要だが…これは語る程でも無い、そうして俺は絶好のポジションにてバスに座り、
これこそ俺の駅でのプチ流儀である。
楽しんで貰えたなら幸いだ。
チー牛と言われた俺のプチ流儀 鈴ケ谷 慎吾 @px666
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