第2話

黒い、黒い空間が広がっていた。誰もいなくて冷たくて、その冷たさはひんやりだけど、でもなんだか気持ち悪い…そんなところ。


黒い何かが揺らいだ。私はそれの名前がわからない。驚いた。最近はこうやってわからないなんてことなかったから。


また揺らいだ。なにかを訴えているのかもしれないけど私には何なのか全くわからない。


「あなたは、何?」


大きく揺らいだ。


私の意識はまた黒に覆われた


________________________



パチリ、と気持ちのいい目覚めだった。周りの反応のせいでとてもそうとは言えなくなってしまったが。


『%&に愛された娘』獲得。『!”#$%に愛された娘』ト、シナジー効果を発揮


「お、お嬢様!!大丈夫でいらっしゃいますか?」

「え?あ、うん。平気よ。」

「よかったです…」

「輝夜、今はあれから何時間ですか?」

「13時間ですね」

「あら…寝過ごしてしまったのね」


私としたことが…はぁ


「しょうがないですよ、ゆーの様。あの時までお元気そうでいらしたのに急に気絶してしまわれましたから」

「いったん下がって」

「お体がまだっ」


うるさいな。


「いいから下がって?」

「かしこまり、ました…」


カチャ


「ふぅ」


疲れた。一応これでも私は4歳なのだ。もう13歳程度の知力はあるけど。


はぁ…


いつ見ても無駄に広い部屋だよね。壁は本棚になってて無駄とは言いにくいけどあんなに高い場所にある本はとれるわけ…とれるね、私なら。でもなぁ、やっぱり本棚見渡してもない

本がない。いや、歴史の本がない、というべきかも?ううん。分かった、あれ、あのーえーっと、あれだ!!公民、公民の本がない。

公民の本がなくていいなぁ、って思ってる学生諸君よ!私からしたらとっても悲しいことなんだよ!?

あ、あれ?私はいったい誰に…?と、とにかく、ない。私にとっては死活問題だ。本がないということは娯楽がない。娯楽がないのは辛いのだ


「なんかないかなぁ…」


今日はきっと勉強は無い…というかあったら驚く。昨日、私倒れたのに今日も勉強ってなったら頭狂ってる。


「寝よう」


もうつまんないし寝たい。なぜか眠いし…


はぁ…もうヤダ。怠い。馬鹿は死んどけ  


『呪言』獲得・・・発動。現在使用シテイル能力ヲ一部例外ヲ除イテ解除


あ…死ねとか言っちゃった。だめだよね、わかってる。でも思っちゃうなぁ…


『呪い解除』獲得。


「もうちやだ」


声も私の年にふさわしい感じになっちゃったし


「ねーよあ」


称号『堕落者』ヲ獲得。称号『呪殺者』ヲ獲得。『無喜怒哀楽』ガ発動。称号『慈愛ト叡智を司る者』ヲ獲得。


管理者ニヨリ称号ガコレマデ以上ニ獲得シヤスクナッテイマシタ。代償トシテ、『主人公補正』ヲ消去。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


主人公補正

主人公の周りが主人公のために動く

主人公補正を突如消した場合、パラレルワールドやのために過去にも影響が及ぶ


愛される娘

愛してくれるものが近くにいる限り、その人物の愛の大きさ、愛のカタチ、愛の向け方によって効果が変化する


偽物の愛

マイナス効果が発生する。偽物の愛と気づくまでその人物への効果が続く


%&に愛された娘、!”#$%に愛された娘

シナジー効果を発揮している。


堕落者

堕落しているものに送られる。効果は堕落している時、120%すべての値が上昇する


呪殺者

次回から絶対一撃で相手を葬れる。ただし、相手が特定の能力を使った防御をしていなかったとき


慈愛ト叡智を司る者

相手に苦痛を伴わない死に方をさせれる


貴族の娘

5歳未満で大人と同等もしくはそれ以上の作法を身に着けてるときにもらえる。特に意味のない称号。大貴族として生を受けたのならば確実に取らなくてはならない


完全習得

すべてのものを一回で完璧に理解し、覚えることができる 


孤高のソリーテア

天に愛された孤独な者。対応が冷たくなる

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る