『最終回』


シポク


 『はあ。大気が剥ぎ取られました。』



船長


 『うんじゃあまいやら。』



シポク


 『我々は、彼らの最後を看取ったわけですよ。』



船長


 『そうだな。謎だらけだが。』



シポク


 『そうでもないです。偵察衛星が、地下から画像を送ってきてます。彼らの、歴史ですね。データもたくさんありそうです。』




 何かの研究室である。


 恐らく、科学者らしき遺体がある。不思議に、しっかりと残っていた。ふうまん、さまである。


 

シポク


 『データは、頂いても良いのでは?』




船長


 『まあ、彼らの遺言だな。』




シポク


 『わたしは、ここには、宇宙人はいなかった、ことにしたほうが良いように思いますね。指導者たちは、望まないでしょう。自分達の先祖か、子孫が、自ら文明を放棄したなんて、喜ばないでしょう。それとも、あえて、徹底的に、調べますか?』



 船長は、真ん丸な身体を揺すりながら、ちょっとだけ、返事をするのを、待っていた。



      🙇



        おわり

 



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『宇宙人はいなかった』 やましん(テンパー) @yamashin-2

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