『宇宙人はいなかった』 下の3


シポク


 『これは、もう、小物は、ほとんどみな、分解してますな。材質の問題でしょう。』



船長


 『しかし、先ほどの部屋には、たくさんの食器などもあったし、なにしろ、でかいディスプレイもあった。放送もしているんだ。あれは、知的生命体でないと作れない。メンテナンスも必要だ。』



シポク


 『そうですね。しかし、生命体ではなくても、作れるでしょうね。』



船長


 『ロボットか?』



シポク


 『ええ。あの、工場そのものがそうでしょう。』



船長


 『でも、だれかが、指示を出しているはずだ。』



シポク


 『さて。指示がでないのかもしれないですね。終わりの指示が。』



船長


 『これだけ残ってるんだし、あれだけいたんだから、なんらかの統制機関があるはずだ。』



シポク


 『わかりますよ。しかし、なぜ。ここには、誰もいないのでしょう。交替勤務なら、誰かが残っているでしょう。これでは、日常生活すらしていないようですな。』



船長


 『もっと、見て行こう。』



シポク


 『極めて、魅惑的な。』



船長


 『そうか? 気味悪いぞ。』



 偵察衛星は、どんどんと建物内を探った。


 しかし、どこも、ひたすら、廃墟が続くのみだった。


 が、偵察衛星は、ついに、他の部屋の入口を見つけ出したのである。



      👀‼️









 

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