『宇宙人はいなかった』 下の2


船長


 『寄り道したな。先にゆこう。』



シポク


 『あいあい。……わ、まずいです。きづかれましたね。』



 はんぺんたちが、上を見上げて、口を尖らせながら、ぶーぶー、と叫んでいた。


 そのあたりにあった、さまざまなものが空中に舞った。


  古い食器とか、ナイフみたいなものだ。


 短い手を振り上げて、なんでもかんでも投げてくる。


 しかし、目標が定まらないらしい。


 

シポク


 『へたくそです。海の中のようにはゆかないらしい。』      



船長


 『視力もよくないかも。それで、映画をみるかな?』



シポク


 『たんなる、習慣かもしれませんね。』



船長


 『なるほど。ま、さきに行きたまえ。』


 

 偵察衛星は、スピードを上げて、奥に進んだ。


 怪物たちは、もはや追い付けないらしい。



 その先には、また、大きな建物があり、通路でつながっていた。



船長


 『また、雰囲気がガラリと違うな。しかし、誰もいない。』



シポク


 『小部屋が並んでいます。これは、明らかに、寮のようなものですね。すごい規模です。が、長く使われていないような。それも、不思議ですな。』



船長


 『部屋に入ってみよう。』



シポク


 『プライバシーに抵触するかも。』



船長


 『いや。……許可する。』



シポク


 『あいあい。』


 

     🙆


 


 


 



 

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